基礎演習「少子化への道」
第6章 「子」がつく女の子は頭がいい
鶴迫登志子
◆名は親の願いと時代を表す
外見ではわからない性別を明らかにするのが名前であり、その命名は、名字との組み合わせ、字画数、名前の持つ意味や名前のイメージ・響きのよさがポイントで行われる。☆名前の変遷
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男児名 |
女児名 |
昔 |
・「一」や「二」など出生の順番を示す文字 ・一文字の名前が多い |
・「子」のつく名前が多い |
今 |
・二文字の名前が多い |
・「子」のつく名前が少ない ・文字数が減少 |
◆「子」のつく女の子は頭がいい
〇「子」のつく女の子
・ 偏差値の高い高校合格者に「子」のつく女の子が多い
・ ファッション雑誌の購読者に「子」のつく女の子が多い
・ 「感情よりも理性で行動し、悲しみをあらわにするよりも自分自身を頼りにする。」という古風な態度を自らとるようになる。
〇「子」のつかない女の子
・ 告白記事やアニメーションが載る雑誌の購読者に「子」のつかない女の子が多い。
・ 「感情を大切にし、感情が傷つくことをおそれている。彼女にとって、感情とは、まさに自分自身なのだ。」と考えるようになる。
◆ねじれる名前のジェンダー問題
・最近は、男女平等がうたわれながらも、男らしい名前、女らしい名前をつけているように思える。男の子は「大きく」「開拓者」であって欲しく、女の子はまず「愛」、次に「美」にこだわりを求めているように見える。
・女の子の「子」離れは、「女子ども」のカテゴリーに封じ込まれることへの反逆、画一的な女らしさから個性的な女らしさへの飛翔の希望を示すものかもしれない。
基礎演習「少子化への道」〜第6章〜
作成者:久米和恵
《質問》
1、 P73の3行目「子」のつく女の子は「良い子」である根拠がわからない。頭がいいのは良い子なのか?
2、 P70の表での流れを見てどんな名前が今後上位にくると思うか?
3、 P72の6行目「子」を名前につける親は、より保守的なのか?
4、 P71,親が女児に抱く期待が大きく変化しているというがどう変化しているのか?
5、 P75,男女平等がうたわれながらも男らしい名前、女らしい名前をつけるのはおかしのに、どうして男女区別のない名前をつけようとしないのか?
6、 どうして女の人の名前に「子」がつくようになったのか?
7、 画一的な女らしさから個性的な女らしさへの飛翔とは具体的にどんなものか?
8、 感情と理性を区別するのはなぜか?
《答え》
8に対して…昔の女の人は保守的であまり感情を表さなかった。それが、「理性的」をあらわしている。今の女の人は、感情を表に出す人が多くつまりそれは、「感情的」と表されるから、歴史的にあらわされており、区別して示したほうが効果的だから。