2002年2月1日(金)02:23

チェコの大統領はゼマン首相の発言を戒める

ハヴェル大統領はズデーテンドイツ人に関する発言を批判

プラハ(『ディー・ヴェルト』紙、ハンスイェルク・シュミット)

チェコのミロシュ・ゼマン首相は、ズデーテンドイツ人を攻撃した最近の発言およびオーストリア非難に関して、ヴァーツラフ・ハヴェル大統領の叱責を受けた。ゼマン首相との話し合いを終えたハヴェル大統領は、私は誰の批判の権利を奪うわけでもない。しかしチェコとドイツの関係は「繊細な領域」であり、「すべての相手に対する理解をもって」「慎重に歩む」必要がある。「けばけばしい表現方法を抑えた方が」善隣関係に役立つ、と強調した。ゼマン首相は、自らの発言によれば、大統領の批判を「聞きおく」と述べたという。

ゼマン首相はインタビューの中で、ズデーテンドイツ人を「ヒトラーの第五列」、「国賊」と呼び、本来死罪に値するものの戦後の放逐により比較的「ゆるかかな」処罰に留まった、と主張した。1997年のドイツ・チェコ宣言で明確に退けられた連帯責任のテーゼをゼマン首相が再び持ち出したことは、ドイツ政府とチェコ政府間に摩擦を引き起こした。ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相は、この件をあらかじめ「きれいさっぱり片づける」ことを3月に予定しているチェコ訪問の前提条件とした。

ハヴェル大統領の前のドイツ政策顧問であり、長年両国間のディスカッションフォーラムの共同議長を務めるチェコのパヴェル・ティグリトPavel Tigrid は、ゼマン首相の言葉の攻撃を「粗野な誤り」であり「シュネーコッペ山規模の外交的失策」であるとして厳しく非難した。誰に挑発されたわけでもないゼマン首相の「不作法者のヒステリー」は「狂気」と紙一重である、とティグリトは木曜日の『ムラダ・フロンタ・ドニェス』Mlada fronta Dnes紙に記している。

チェコスロヴァキアのベネシュ政権が約60年前に「ヨーロッパ近代史上最大規模の民族浄化」の決定を下した事実を、チェコ人も認める時に来ている。「受け入れ難い集団責任」の考え方に基づいて、300万人の人間が暴力的に家畜運搬車に乗せられ、居住地から移送されたのである。補償もないまま財産は押収され、国籍は剥奪された。「いわゆる国外追放」の最初の段階ではチェコ側に「ナチと同じタイプの残虐行為、暴力行為、殺人」が発生した。「我々は、戦後のドイツ人の放逐がその精神と実行方法において基本的な人権の重大な侵害であったと、もはや明確に宣言する時期に来ている」。チェコ人はこれを外からの非生産的な圧力のもとに認めるのではなく、「自己の内なる衝動」から行うべきである。このような告白は「遅かれ早かれ不可避」となる、とティグリトは同紙に述べている。

原題:Tschechiens Praesident ruft Premier Zeman zur Ordnung
Havel kritisiert Aussagen zu Sudetendeutschen
Von Hans-Joerg Schmidt