2002年2月3日(日)18:33

ギュンター・グラスはシュトイバー首相候補をハイダーやベルルスコーニ首相になぞらえる

作家グラスはキリスト教社会同盟(CSU)党首をスキンヘッズより「おそらく危険な存在」と評す−CSUのゴッペル書記長は憤慨

ハンブルク(AP)

ノーベル賞作家のギュンター・グラスはキリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)のエトムント・シュトイバー首相候補に対して厳しい批判を浴びせた。日曜日に発表されたインタビューにおいて、グラスはシュトイバーを右翼大衆主義政治家のイェルク・ハイダーやイタリアのシルヴィオ・ベルルスコーニ首相と比較し、CSU所属のシュトイバーにもドイツの極右に対する責任があると主張した。CSUのゴッペル書記長はこれに憤慨した。

NDR(北ドイツ放送)の番組『文化ジャーナル』で、グラスは次のように語った。「この首相候補者の姿には、すでにいくつかのヨーロッパの国で認められる傾向が顔を覗かせている。ハイダー、ベルルスコーニがシュトイバー氏の真の友人であるのはゆえなきことではない」。イタリアとオーストリアでの展開がドイツにも延びる恐れが出てきた。シュトイバーのように「ドイツ民族の人種混交」Durchrassung des deutschen Volkes を警告する政治家は、右翼の潜在勢力の代弁者となっているのだ。これはおそらく暴力に訴えるスキンヘッズよりもなお危険な存在であろう、とグラスは述べた。

ゴッペル書記長は日刊紙『ディー・ヴェルト』(月曜版)で、グラスは「左翼作家の騎兵隊に所属するけちなブリキ太鼓奏者」であることが証明された、と批判した。自分の新作の宣伝に他の方法が思い浮かばないとしたらグラスも老いたものだ、と同紙はCSU書記長の言葉を引用している。

さらにグラスは「いざとなったら」次の連邦議会選挙でも応援を行うことを表明した。しかし私は社会民主党(SPD)や緑の党(Gruene)を盲目的に支持したりはしない。誤りを見つけたならばはっきりと批判するつもりである。しかし、私は原発廃止や農業の変革など、ゲルハルト・シュレーダー首相(SPD)率いる政府の基本的な改革が再び撤回される事態は望まない、と語った。

原題:Grass vergleicht Stoiber mit Haider und Berlusconi
Schriftsteller sieht im CSU-Chef "warhscheinlich groessere Gefahr" als in Skinheads - CSU-Generalsekretaer Goppel empoert