2002年1月21日(月)17:10

キリスト教社会同盟(CSU)はチェコ首相に謝罪を要求

ズデーテンドイツ人を「国賊」と呼んだ件に関して ― 連邦議会での緊急討議を予告

ミュンヒェン(AP)

キリスト教社会同盟(CSU)は、第二次世界大戦後に放逐されたズデーテンドイツ人に関する発言についてチェコのミロシュ・ゼマン首相を厳しく批判し、謝罪を求めた。これより前、ゼマン首相はズデーテンドイツ人を「国賊」と称している。連邦議会のCSU州グループのミヒャエル・グロース代表は、月曜日ミュンヒェンにおいてゼマン首相の発言を「まったく承服し難い」と評した。

グロース代表はチェコ首相が「正式な形でこの不当な発言について謝罪すること」を期待している、と述べた。同代表は、ゼマン首相の発言を非難し、退けるようドイツ政府に求めた。さもなくばキリスト教社会同盟の議員団はこのテーマについて連邦議会での緊急討議を要請するつもりである、と述べた。

「このような考え方で欧州連合に加盟することはできない」とグロース代表は強調した。ズデーテンドイツ人の「圧倒的多数は加害者ではなく、犯罪的なナチ政権とヒトラーの引き起こした戦争の犠牲者なのだ」。戦後ズデーテンドイツ人は「ドイツとチェコの相互理解のために多大の貢献を行ってきた」、と同代表は説明した。

ズデーテンドイツ郷土会の連邦会長ベルント・ポッセルトは、チェコ首相の発言を「歴史の歪曲であり、連帯責任という時代遅れのテーゼを人権に反して蒸し返したものだ」と評し、EU加盟候補国の指導的政治家が一つの民族集団全体の集団的権利剥奪と放逐を後になって正当化しようと試みるならば、言語道断である」と批判した。

ゼマン首相はオーストリアの雑誌『プロフィール』のインタビューで、「今本当に裏切り者のために和解など要求できるのか?」と発言している。さらに同誌の最新号では「さらに、ズデーテンドイツ人が、中欧における民主主義の孤島であったチェコを破壊するためのヒトラーの「第五列」(訳注:秘密工作部隊)であったことを忘れてはならない」。チェコの法律によれば、多くのズデーテンドイツ人は国家反逆罪を犯したのだ、と述べている。

ゼマン首相はインタビューの中で、ズデーテンドイツ人が放逐された地域にドイツ語の地名表示板を設けてもらいたいというオーストリアのズデーテンドイツ人郷土会の要求を拒絶した。「オーストリアはヒトラー・ドイツの最初の犠牲者ではない。最初の同盟者なのだ」と述べた。同首相はまた、オーストリア自由党(FPOe)のイェルク・ハイダーを「大衆迎合的親ナチ政治家」と称した。

原題:CSU fordert Entschuldigung von tschechischem Ministerpraesident
Sudetendetusche "Landesverraeter" genannt - Aktuelle Stunde im Bundestag angekuendigt