2000年9月4日(月)16:52
プラハ(AP)
チェコのヴァーツラフ・ハヴェル大統領は、自国民に対し、目前に控えたテメリン原発の稼動に反対するオーストリアの抵抗運動に理解を求めた。「オーストリアは伝統的に反原発の姿勢をとる国である」とハヴェルは月曜日ジャーナリストを前に語った。「私たちはこれを事実として受け止めねばならない。」およそ3000人のデモ参加者は週末、原発に抗議してオーストリアとチェコの3箇所の国境通過所を封鎖した。
オーストリア国民は「デモや抵抗を行う権利」がある、とハヴェル大統領は強調し、両国の激しい非難合戦に警鐘を鳴らした。チェコ政府の数名の代表は日曜日オーストリア側のヒステリックな態度を批判する発言を行った。
プラハから南に150キロ、オーストリアとの国境から50キロ離れたソ連型構造のテメリン原発は数年前から批判を受けている。同原発は80年代の半ばから建設が始められている。当初は1991年に稼動する予定であった。しかし多額の費用をかけて安全性の改良をはかったり、環境保護団体が計画を廃案に追い込もうと試みたため、完成が遅れた。ドイツとオーストリア、およびチェコの環境保護団体の反対にもかかわらず、チェコ政府は同原発を9月中旬までに稼動させる意向である。
原題:Havel ruft zu Verstaendnis fuer Proteste gegen Temelin auf
Tschechischer Praesident verteidigt Oesterreich - "Recht auf Demonstrationen" gegen Atomkraftwerk