2000年9月9日(土) 10:50
ヴェルサイユ(ロイター)
欧州委員会委員長ロマーノ・プロ−ディは、14ヶ国による制裁措置の解除を勧告した、オーストリアに関する特別委員会の状況報告を受けて結論を下すよう求めた。「この報告書を無視することは許されない」とプロ−ディは土曜日フランスのヴェルサイユで開かれたEU蔵相会議の折に語った。
「右翼大衆主義のオーストリア自由党(FPO)の政権参加に対する抗議から発動された 制裁の解除を決定するのは欧州委員長の役割ではない。しかしこの報告書は欧州委員会の立場を反映している」とプロ−ディ委員長は続けた。プロ−ディ委員長は過去にも制裁に対して批判的な発言を行っている。
三賢人委員会はその報告書の中でオーストリア政府に対し総合的に良い評価を与えた。少数民族、難民および移住者の権利の尊重は他のEU諸国に劣るものではない。また、制裁はオーストリアにおいて民族主義的感情を呼び起こしてしまったため、これを解除することが勧められる、としている。
ルクセンブルクの首相兼蔵相ジャン=クロード・ユンカー Jean-Claude Juncker は土曜日ヴェルサイユで、制裁に関し14ヶ国の間で集中的な電話連絡が行われている、と述べた。
原題:Prodi: Lagebericht ueber Oesterreich nicht ignorieren