2001年4月5日(木)14:25

シュタインバッハ連邦議員は故郷放逐に対する「実行者の責任」を強調

「周到に準備された犯罪」‐ 損なわれた人間の尊厳はEU拡大の際に癒されねばならない

ベルリン(AP)

故郷放逐者同盟はかつての東欧ブロック諸国におけるドイツ人の故郷放逐に対する「実行者の責任」をあらためて強調した。1500万人の故郷放逐の犠牲者は決して「ひとえにヒトラーの犠牲」ではない、と放逐者同盟の会長を務めるキリスト教民主同盟(CDU)のエーリカ・シュタインバッハ連邦議会議員は木曜日ベルリンで述べた。

「故郷放逐は周到に計画的に準備された犯罪であった」とシュタインバッハ議員は述べる。同議員は、ドイツ第一テレビ(ARD)のシリーズ番組「故郷放逐者−ヒトラーの最後の犠牲者」でこの「現在の研究状況」が伏されたのは軽率であると批判した。「この件は第二次大戦や東部におけるナチス占領軍支配の自然法則的結果などではない。」

CDU所属の同議員は、故郷放逐はそれぞれの国に根ざしたその独自の原因があったのである。これはいくつかの国にとっては、少数民族あるいは多数民族さえも片付ける「絶好の機会」だったのだ。故郷放逐の計画と意図の一部は「はるかナチの時代以前にさかのぼる」、と説明した。シュタインバッハは例としてチェコスロヴァキアによるズデーテンドイツ人の放逐を挙げた。「どのような口実をもうけようとも、責任はその実行者にある。」

シュタインバッハ議員は、EUの東方拡大の計画を控えこのドイツ人の避難と放逐の問題はあらためて焦眉の問題となっている。故郷放逐者同盟は欧州連合の拡大とかつての東欧ブロック諸国の加盟には賛成である、と強調した上で、しかし東欧諸国に対しては加盟前に人権の遵守を求めねばならない。「故郷放逐の犠牲者の損なわれた人間の尊厳は、EU拡大の枠内でできる限り癒されねばならない」と要求した。

シュタインバッハ議員は一部誤りのあったドイツ第一テレビのシリーズ番組を批判し、たとえば番組台本にはヒトラーの宣伝相の名前としてヘルマン・ゲーリンク(正しくはヨーゼフ・ゲッベルス)などと記されている、と指摘した。

ドイツ人の避難と放逐の問題はドイツ連邦のあらゆる学校で再び授業のテーマとして取り上げられねばならない、とシュタインバッハは要求した。この歴史の一部は数年前からほとんど教えられていない。バーデン・ヴュルテンベルク州、バイエルン州、ヘッセン州、テューリンゲン州およびザクセン州を除けば「このテーマは学校教育では扱われていない」。故郷放逐を行った国々でもこのテーマは再検討の対象となっていない、とCDUの同議員は嘆いた。

原題:Steinbach betont "Verantwortung der Taeter" fuer Vertreibung
"Von langer Hand vorbereitet" − Verletzte Menschenwuerde soll bei EU-Erweiterung geheilt werden