2001年4月30日(月)16:35
ブリュッセル(AP)
欧州の市民は欧州連合の拡大にうまくなじむことができない。月曜日に発表されたアンケートの結果では、調査を行った人々のうち44パーセントが拡大を支持すると答え、35パーセントがこれに反対であった。また、このいわゆるユーロバロメーターの調査からは、欧州の市民が1000億ユーロにものぼるEU予算の使途に関してほとんど知らないことが明らかになった。
約30パーセントの人々は、予算の大半がEU職員の給与やブリュッセルおよびストラスブールの豪華建築物に費やされると答えた。予算の85パーセントが農業支援および貧しい地域の経済発展に使われると知っていたのは、わずか14パーセントであった。給与や行政費は予算の5パーセントを占めるに過ぎない。「市民の印象は現実とは離れている」。今後EUは市民に対しその仕事の内容を報せる務めがある、とEU広報官ジョナサン・フォールは語った。
この、6ヶ月ごとに発表されるユーロバロメーターの最新調査では、ギリシャが支持率70パーセントで、欧州連合の拡大を最も強く支持していることが明らかになった。逆に支持率が最も低いのはオーストリアとフランスで、国民の半数しか拡大計画に賛成していない。EUは、市民に拡大の利点を知らせる啓蒙活動を去年から始めている。しかしそのための予算は5年間でわずか1億5000万ユーロに過ぎず、これを加盟国と加盟候補国の間で分配せねばならないのである。「仕事は依然山のようにある」とフォール広報官は語った。
また、このユーロバロメーターでは、EU市民の50パーセントが自国のEU加盟を肯定的に評価しており、EU加盟を否定的に見る者は14パーセントにとどまった。共通の欧州通貨ユーロに関しては55パーセントが支持すると答えた。来年ユーロを導入する12カ国に限ればユーロ支持率は62パーセントにのぼる。また、欧州市民の46パーセントは欧州委員会を信頼していると回答した。2001年に自国の状況が全般的に改善に向かうと考える者は34パーセントで、30パーセントの人々は失業率が減少すると見ている。
原題:Keine breite Unterstuetzung fuer EU-Erweiterung
Eurobarometer veroeffentlicht - Ungenaues Wissen ueber Verwendung des EU-Haushalts
Von AP-Korrrespondent Robert Wielaard