2002年4月11日(木)18:24

フェアホイゲン拡大委員はベネシュ布告をチェコのEU加盟の障害と見なさず

プラハ(AP)

論議のあるベネシュ布告は、EU拡大担当のギュンター・フェアホイゲン欧州委員によれば、チェコのEU加盟の障害となるものではないという。第二次大戦後のズデーテンドイツ人とハンガリー人のチェコスロヴァキア放逐の根拠となった同布告は加盟交渉の対象に含まれない、と同委員は木曜日、チェコのミロシュ・ゼマン首相との共同声明で表明した。

フェアホイゲン委員とゼマン首相はこの声明により、しばしば論戦にまで発展したここ数ヶ月から数週間の論争に幕を引こうとするものと見られる。声明では、EU条約が加盟国に対し加盟申請国を過去ではなく現在の状況に照らして判断するよう求めていることが強調されている。しかしまた、もし過去の法秩序の一部が今日も加盟候補国において法的効力を持っているならば、EU法との適合性が審査されねばならない、と声明では謳われている。

当時のチェコスロヴァキア大統領エドヴァルト・ベネシュに因んで名づけられた、このベネシュ布告に基づいて、1945年に約300万人のズデーテンドイツ人とスロヴァキアの60万人のハンガリー少数民族が財産を剥奪され、国外に追放された。フェアホイゲン委員は、共同声明の目的は過去の問題をチェコ共和国のスムーズな欧州連合加盟の障害としないようにすることである、と述べた。

原題:Verheugen sieht in Benes-Dekreten kein Hindernis fuer EU-Beitritt