2002年4月14日(日)17:13
ベルリン(ドイツ通信社‐AFX)
ドイツのハンス・アイヒェル蔵相(社会民主党)の見解では、誰もEUの東方拡大に不安を抱く必要はないという。ポーランドやチェコから東ドイツに大量の労働者が流入すると怖れるのは杞憂である。なぜなら労働者はむしろ経済的に強い他のドイツの地域に向かうからである。しかしそうした事態も可能性は低い。「スペインとポルトガルのEU加盟の際は、誰もドイツに来なかったばかりか、むしろドイツにいた人々が母国に戻って行った」、とアイヒェル蔵相はドイツ通信社とのインタビューで語った。
EU加盟前の援助によって加盟候補国の経済力は強化される、とアイヒェル蔵相は述べた。さらに労働者の流入制御がある。労働市場の開放は7年間制限されるのだ。ハンガリー、チェコおよびポーランドは自国の労働者の自由な移動に関する移行期間を承認した、と蔵相は説明した。
アイヒェル蔵相は、新連邦州(旧東ドイツ)の経済支援をポーランドおよびチェコとの国境地域に集中的に振り向けるべきと考える。私はドイツとポーランドの国境地域がたとえば兵站の中心として大きな可能性があると考える。かつての周辺地域はEUの東方拡大にともない欧州の中心になるのだ。この地勢を利用しない手はない、と蔵相は主張した。
新連邦州の経済発展についてアイヒェル蔵相は、「道程の半ばには到達した」。しかし西側の工業水準に到達するにはまだいくつかの支援を必要とする。それが得られれば、かつての西ドイツのような「奇蹟の経済復興」が見込める。西ドイツも第二次大戦後、連合国によって古い製造機械が撤去されて、最新のテクノロジーが成功裡に導入されたのだ、とコメントした。
原題:INTERVIEW: Eichel: Niemand muss Angst vor EU-Osterweiterung haben