2003年4月16日(水)18:57

EU加盟条約がアテネで調印される

アテネ(AFP)

新規10ヶ国の欧州連合加盟が正式に決定した。EU加盟15ヶ国ならびに加盟候補国の首相および外相はアテネで加盟文書に調印した。この文書では2004年5月1日に発効するエストニア、ラトヴィア、リトアニア、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、スロヴェニア、キプロス、マルタの加盟に関する詳細が定められている。ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相は、「ヨーロッパをその住民にとって永続的な平和と永続的な繁栄の大陸とするまたとない機会」と述べた。

加盟15ヶ国ならびに同じく文書に調印した加盟候補10ヶ国の大統領および首相は全員、式典で短い祝辞を述べた。シュレーダー首相は、ドイツは第二次世界大戦を始めたことによってヨーロッパ分断の原因を作ってしまった国である。しかしドイツは戦争の結果とりわけ大きな苦しみを味わった国でもある。なぜなら自らも分断の憂き目にあったからである、と述べた。「ドイツ分断の克服を経て今やこうして欧州分断が最終的に克服されたのを、ほかならぬ私たちドイツ人がとりわけ嬉しく思っていることを、特別に理解していただけるだろうか。」

さらにシュレーダー首相は、ヨーロッパはドイツとドイツ人にとっては単に市場に留まらず、社会的・文化的な相互交流の場でもある。これは共通の未来を決定する必要性と、「全ての人々が繁栄の成果に与ることがいよいよ自明のこととなるようなヨーロッパを私たちが築くこと」を意味する。文化的多様性は「途方もない好機であり(…)、マイナスとなるものではない」と語った。

首相は、ヨーロッパ人は時に血なまぐさい歴史に彩られた幾世紀もの間、世界の紛争を可能な限り平和的手段で解決するにはどうすべきかを学んできた。「あるいはこれこそが、ヨーロッパが特別な方法で国際政治にもたらし得る、またもたらす経験かもしれない」と述べた。

首脳会議のためアテネ中心部は1万人以上の警察官でほぼ完全に封鎖された。共産主義者、グローバル化に反対する人々、労働団体などは大規模デモを呼びかけた。およそ100名の共産主義者がイラク戦争に反対してアテネ南部の英国航空の事務所を占拠した。

原題:EU-Beitrittsvertraege in Athen unterzeichnet




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