2004年4月3日(土)14:27

シュレーダー首相とプーチン大統領はEUとNATOの拡大を協議

モスクワ(AP)

ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相とロシアのウラジミール・プーチン大統領はモスクワで、将来のロシアと欧州連合の経済関係について話し合った。ロシアを短時間訪問したシュレーダー首相は金曜日の晩、プーチン大統領はEUとの戦略的パートナーシップの発展に大きな関心を抱いていると述べ、そのためにはこの協力関係をこれまで阻害してきた官僚的障害を取り除くことが必要だ、と主張した。

プーチン大統領は「私たちは一度も欧州連合の拡大を懸念したことはない。一度たりとも」と強調した。EUは5月1日から東欧およびバルト3国の新規加盟によりロシア国境に接する。大統領は、EU拡大後ロシアの貿易の半分以上はEU関係となると述べた。「私たちはこれについて話し合った。なぜならロシア連邦と拡大EUの関係を築く必要があるからだ」。新たな道を見出すことは容易ではないが、「新しいヨーロッパが新たな、目に見えないベルリンの壁で分断されるのを望むものは誰もいない」とプーチン大統領は語った。

イタル・タス通信の報道によれば、プーチン大統領は遠い将来ロシアがEUに加盟する可能性を排除しなかったという。中期的にはロシアはこの目標を目指すものではない、と大統領は発言した。「私たちは統一ヨーロッパを支持しており、この意味で、将来いつの日かブリュッセルが私たちの共通の首都になっても、私は反対しないだろう。」

シュレーダー首相は、ロシアのEU拡大の経済的影響に対する懸念に応える妥協文書を6月に発表すべく、ロシアとドイツは準備を行う。ドイツはフランスとともに、EUとロシアの間に戦略的パートナーシップが結ばれるよう尽力する、と語った。

G-8の指導的な政治家では初めてプーチン大統領の再選後にロシアを訪問したシュレーダー首相は、大統領選の勝利に祝意を述べた。「71,2パーセントもの支持率を得られる大統領など、そう多くはいない」と首相は述べた。

土曜日にはシュレーダー首相に続きフランスのジャック・シラク大統領がモスクワを訪問する。当初シラク大統領の訪問は木曜日と金曜日に予定されていた。しかし内閣改造のため、大統領は計画の変更を迫られた。

プーチン大統領はNATOの東方拡大について、ロシア政府はNATOの軍事施設全体がロシア国境まで迫る状況を見守り、防衛計画策定の際に考慮するつもりである、と述べた。しかし私は、2002年に設置されたNATO・ロシア理事会の助力を得て、意見の相違が解消されるものと確信している。ロシアはNATO拡大を恐れてはいない。今日の脅威は、NATO拡大で解決できるような性質のものではない、と大統領は語った。

シュレーダー首相のプーチン大統領訪問は、昨年10月のエカテリンブルクでのドイツ・ロシア政府間協議以来である。首相は今回のモスクワ訪問にドーリス・シュレーダー=ケプフ夫人を同伴した。

原題:Schroeder und Putin beraten ueber Erweiterung von EU und NATO




トップへ戻る