2004年4月4日(日)22:17

スロヴェニアは少数民族の権利回復を国民投票で否決

リュブリャーナ(AP)

EU加盟を1ヶ月後に控え、スロヴェニアは日曜日、異論のある国民投票を実施し、少数民族の復権を拒否した。ユーゴスラヴィア崩壊後に住民登録から抹消されたボスニア人、クロアチア人、セルヴィア人18,000人の復権を認めた憲法裁判所の決定に対して、投票者の95パーセントが反対票を投じた。暫定の集計結果によれば、憲法裁判所の決定を支持した人は4パーセントに留まった。

160万の有権者のうち投票した人々は30パーセントを若干上回ると発表された。法律の専門家によれば国民投票は法的拘束力を持たないという。アナリストのミソ・アルカライMiso Alkalajなどの消息通は、国民投票の結果は民族主義的政党の伸張を示すものと見ている。「国民投票では政治的な力が誇示された」とアルカライは述べた。

指導的政治家や人権団体は有権者に対して国民投票をボイコットするよう呼びかけていた。首都リュブリャーナでは日曜日、数百名が国民投票に反対して街頭デモを行った。

国民投票では、住民登録から抹消された旧ユーゴスラビアの18,000の市民にスロヴェニア国籍を公式に認めるか否かが問われた。1991年のスロヴェニア独立以後、スロヴェニア人のみに自動的に新国家の国籍が与えられた。他の住民は国籍の取得申請を義務づけられた。一年以内に申請を行わなかった者は、通告なく住民登録から抹消され、年金などの社会保障の受給資格に関わる永住権を失った。憲法裁判所はすでに昨年の段階で、関係者の権利を回復すべきとの決定を下している。権利回復が認められれば、国は多額の費用を負担せねばならない。

原題:Slowenen gegen Wiederherstellung von Minderheitsrechten




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