2004年4月20日(火)19:31

EUはクロアチアの加盟希望を支援

ストラスブール(AFP)

欧州委員会はクロアチアとのEU加盟交渉を開始する意向を表明した。これは欧州委員会のクリス・パッテン外交担当委員とギュンター・フェアホイゲン拡大担当委員がストラスブールの欧州議会で明らかにしたもの。両委員は期日については述べなかった。パッテン委員は、欧州委員会は閣僚理事会に対して加盟協議を「速やかに」開始するよう勧告するつもりだ、と述べた。ただ開始の是非と期日は閣僚理事会の決定事項である、と付け加えた。

今日は「クロアチアにとって歴史的な日」である。ここまで前進したのはバルカン半島では最初である。クロアチアは多くの点で進展を遂げた。しかしなお改善が必要な点も残っている。とりわけ法制度の拡充が求められる。また少数民族の保護の面でも改善が必要である。さらに、国外に逃れたセルビア人の帰国も保障せねばならない、とパッテン委員はクロアチアのミオミル・ズズル外相に対してメッセージを送った。同外相は代表団とともに欧州議会の議論を傍聴した。

すべてのバルカン諸国と同様クロアチアでも「最も厄介な問題」が、旧ユーゴスラヴィアの戦争犯罪を裁くハーグの国際戦犯法廷との協力である、とパッテン委員は述べた。戦犯法廷の伝えるところによれば、ここ数ヶ月で状況は改善されたとはいえ、まだクロアチアでは戦争犯罪の容疑者が何人か自由に闊歩している。ザグレブのクロアチア政府は、指名手配された容疑者を探し出し、戦犯法廷に引き渡すよう、あらゆる努力を傾けねばならない。「これは絶対の前提条件である」、とパッテン委員は警告した。

フェアホイゲン委員は、クロアチアのEU加盟承認はバルカン半島全体への「重要な強いシグナル」であると述べた。これは他のバルカン諸国に対して、精力的な改革努力が報われ、EUに評価されることを示すものだ。クロアチアは戦争や内戦、暴力に引き裂かれたにもかかわらず、この間、良好に機能する市場経済を築き上げた。今ではクロアチアの経済力は、5月1日に加盟する新規加盟国のいくつかの国よりも良好である、とフェアホイゲン委員は賞賛した。

原題:EU unterstuetzt Kroatiens Beitrittswunsch




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