2004年4月21日(水)20:30

コール前首相はドイツ国民に対してEU統合プロセスへの一層の情熱を求める

エアフルト(AP)

ドイツのコール前首相は国民に対して、「一層の情熱と確信」をもって欧州統合プロセスに参画するよう呼びかけた。ドイツ統一はヨーロッパ、アメリカ、ソ連の人々の協力を得てはじめて達成できた。今度は他の国の人々がドイツの協力を必要としているのだ、と前首相は水曜日の晩、エアフルトで演説した。前首相はヨーロッパに新たな境界を引くことのないよう警告し、アメリカの政治家による古いヨーロッパと新しいヨーロッパの区別を「愚かしい」と批判した。

ヨーロッパはまた繁栄の境界も作ってはならないとキリスト教民主同盟(CDU)所属のコール前首相は強調し、古いヨーロッパ大陸は「新たな力へと巻き上がって行く」と語った。前首相は5月1日のEU東方拡大への支持を求め、様子見を勧める声に反論した。「スターリンの勢力圏に入ってしまったことに対して、ポーランド、チェコ、およびハンガリーには道徳的責任はない」と強調し、今日この時、必要な決定を行わねばならない、と呼びかけた。

コール前首相はまた欧州通貨同盟も称賛した。1948年のドイツマルク導入の際、新通貨に信頼を寄せたものは誰もいなかった。だが、西ドイツの人々はひたむきな努力で新通貨を定評ある通貨にしたのだ。今、ユーロもアメリカのドルや日本の円と並ぶ、重要な世界通貨になっている、と語った。

前首相の講演は、テューリンゲン州のCDUが主催した「テューリンゲン、ドイツ、ヨーロッパ」というテーマの一連の講演の一環である。

原題:Kohl fordert von Deutschen mehr Elan fuer EU-Einigungsprozess




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