2005年4月25日(月)19:49
ルクセンブルク(AP)
ブルガリアとルーマニアは2007年のEU加盟を目指して進むことになった。欧州連合の歴史上最大の拡大ラウンドからおよそ1年を経て、EU各国外相とブルガリア、ルーマニア両国の代表は月曜日ルクセンブルクで、2007年1月1日の加盟を予定した加盟条約に調印した。欧州議会はすでに4月中旬、両国のEU加盟について懸念を述べつつも基本的に承認している。
「私たちにとってEU加盟は夢の実現である」とルーマニアのトライアン・バセスク大統領はノイミュンスター大修道院での式典で語った。大統領はルーマニアが懸案の課題を「精力的に決然と」実行に移すと約束した。「私たちは2007年加盟という取り決めの時機を逃す意志はない。」
ブルガリアのシメオン・サクスコブルゴツキ首相は、加盟条約調印でEUは「欧州大陸の統合をさらに一歩進め、欧州の諸国家を一つにするという我々の創始者の理念に近づいた」と述べた。サクスコブルゴツキ首相もブルガリアが必要な改革を「恒常的かつ実務的に」進めると約束した。
しかし加盟条約には非常ブレーキがある。万一両国が滞っている改革を十分実行に移さない場合は、保護条項を適用し、加盟をさしあたり1年延期できると定めている。とりわけルーマニアは、汚職の撲滅やEU自由競争権の導入でなお著しい欠陥が指摘されている。
それゆえルーマニアの場合は、EU加盟国の三分の二の承認で加盟延期を決定できる。ルーマニアより進展しているブルガリアの場合には、加盟延期の決定にEU加盟国の全会一致が必要となる。また加盟条約はEU加盟全25ヶ国の批准が必要とされる。
EU議長を務めるルクセンブルクのジャンクロード・ユンカー首相は、両国は大きな努力を払ってきた。「そして今日、両国はその報酬を得る。欧州のテーブルに席を占めることになるのだ」、と語った。
2004年5月1日に、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、スロヴェニア、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、マルタ、キプロスがEU加盟を果たした。ルーマニアとブルガリアは本来このグループに加わっていたが、改革の進展がはかばかしくないために分離された。
もう一つの加盟候補国はクロアチアである。しかし、旧ユーゴスラヴィアの戦争犯罪を裁くハーグの国連戦犯法廷と同国が十分な協力をしていないとEUが判断したため、3月に予定されていた加盟交渉開始は無期延期された。EUはこの判断にあたって、おもにカルラ・デルポンテ国連主任検察官の報告を拠り所にした。(明日)火曜日にルクセンブルクでEUの代表者とクロアチア政府およびデルポンテ国連主任検察官の会合が予定されている。
月曜日にEU各国外相は、セルビア・モンテネグロとの安定連合協約の交渉開始を決定した。欧州委員会は今月中旬、同国が交渉開始の前提条件を満たしていると発表していた。これはとりわけハーグ国連戦犯法廷との協力について該当する、とEU議長を務めるルクセンブルクのジャン・アッセルボルン外相は強調した。安定連合協約によりセルビア・モンテネグロはEUに一歩接近することになる。
原題:Bulgarien und Rumaenien steuern auf EU-Beitritt zu Dritte Zusammenarbeit