2005年4月26日(火)15:51

バイエルン州首相は性急な新規EU加盟に反対

ミュンヒェン(AP)

バイエルンのエトムント・シュトイバー州首相は欧州連合の性急な拡大に警鐘を鳴らした。候補国の加盟の是非を決めるのは時期や期限ではない。「その国が完全に加盟条件を満たしているか、また欧州連合が引き続き新規加盟を受け入れられる状況にあるかという点のみが重要視されねばならない。さもないとEUはじきに負担過重になる恐れがある」、とキリスト教社会同盟(CSU)党首を務めるシュトイバー州首相は火曜日ミュンヒェンで語った。

広範な国民層に広がりつつある欧州統合懐疑論は、「本質的に」人々が性急な拡大政策が進められているとの印象を受けているためである。「EUがこの大規模かつ迅速な拡大ラウンドに相応しい準備を行わないまま」、常に新たなEU加盟が進められ、トルコまで加盟しようとしている。「私は欧州連合を大事に思うすべての責任ある人々に対し、こうした懸念をきわめて真剣に受けとめ、あっさり無視したりしないよう忠告する」、とシュトイバー州首相は語った。

シュトイバー州首相は、加盟候補国ルーマニアや欧州委員会との間でさらなる交渉を行い、サービス業の自由化問題でドイツの職場や手工業者ならびに中産階級に配慮した充分な移行規定を設けるようドイツ政府に対して求めた。一番の問題は、東欧の新規加盟国から大量の労働者が自営業と偽ってドイツの労働市場に流入し、EUのサービス業の自由を口実に、個人事業主として2ユーロから3ユーロのダンピング賃金で労働を提供していることだ。「公正な競争条件が守られなければ、ドイツの多くの中産階層や手工業者にはもはやチャンスはない」、と州首相は述べた。

原題:Stoiber gegen ueberstuerzte EU-Beitritte




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