2005年4月30日(土)21:58
ベルリン(AP)
ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相はEU東方拡大の最初の1年を肯定的に総括した。土曜日ベルリンで配られた声明で、首相はドイツ経済が拡大の恩恵を受けていることを強調した。2004年5月1日の拡大では、ポーランド、チェコ、ハンガリーならびに他の7ヶ国がEU加盟を果たしている。
誰も1年でダンピング賃金や移動・居住の権利、安価なサービスなどすべての問題が解決できるなどと期待してはならない。しかし東欧の市場は拡大しつつある。ドイツ製品の東欧市場への輸出はアメリカ合衆国への輸出量と並んだ。昨年の東欧への輸出は8.5パーセント増加した。これによりドイツには数多くの雇用が生まれた。東欧の急速な賃金上昇はドイツ製品に対する需要の増大をもたらした、と首相は述べた。
ドイツの労働市場は脅かされていない。ドイツが主張して認めさせた、東欧の労働者に対する労働市場開放までの移行措置は、公正な競争に役立っている。いくつかの分野でドイツが抱えている問題は「規則の悪用」に由来するもので、そのためドイツ政府は労働者派遣法を建築業以外にも拡大するつもりである。これにより法的拘束力のあるドイツの労働条件が外国の派遣業にも適用されることになる、と首相は説明した。
しかしどんな議論でも決して忘れてならないのは、ヨーロッパが自らの辛い分断状況を克服したということだ、とシュレーダー首相は強調した。ドイツは歴史上初めて友好的な国々のみに囲まれた。これは軍事費の明らかな減少につながった。犯罪撲滅に向けた警察と司法の協力も改善され、人々は相互に一層近づいたのだ、と首相はEU拡大の1年を評価した。
原題:Schroeder lobt positive Auswirkungen der EU-Osterweiterung