2009年4月6日(月)08:56
ベルリン(AP)
ドイツ外務省のゲールノート・エルラー政務次官は、トルコの欧州連合加盟に賛意を表明した。月曜日、アメリカのバラク・オバマ大統領のアンカラ訪問を前に、エルラー政務次官はドイツラジオDeutschlandradioに、アメリカ合衆国はトルコのEU統合に大きな関心を寄せている。「この地政学上の経緯は理解できるし、私も個人的に正しいと考えている」。キリスト教民主同盟・社会同盟(CDU・CSU)と社会民主党(SPD)との連立政権協定においてもこの目標が記されており、「特権的パートナーシップについては何の言及もない」、とエルラー政務次官は語った。
一方、CDU所属のエルマー・ブローク欧州議員は、トルコのEU正式加盟の要求を持ち出すことにより欧州連合の専権事項に容喙したとして、オバマ大統領を非難した。外交政策の専門家であるブローク議員はrbbのラジオ1 radioeinsで、「これは私たちの問題である。私たちもアメリカが新たな州を迎え入れるべきかなどという問題には口を挟まない」と語った。
さらにブローク議員は、現時点でトルコのような国を受け入れれば欧州連合は負担過重になると説明した。「トルコ自体、政治的発展や法治国家の問題、言論の自由や信仰の自由に関わる問題について、まだ準備が整っていないのだ。」
オバマ大統領は月曜日、初のヨーロッパ歴訪の締めくくりにアンカラを訪れ、トルコ政府首脳と会談を行った。アメリカはNATO加盟国トルコのEU加盟を支持している。オバマ大統領は日曜日、プラハで開かれたEU・アメリカ首脳会談の席で、イスラム世界に良いメッセージを送ることになるとしてトルコの速やかな加盟をEUに迫った。
しかしフランスのニコラ・サルコジ大統領は、トルコのEU加盟に反対する姿勢をあらためて表明した。ドイツのアンゲラ・メルケル首相も慎重な発言を行った。一方、欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長はオバマ首相の提案を歓迎した。
原題:Diskussion ueber EU-Beitritt der Tuerkei