2011年4月30日(土)09:49
AFP
南ドイツ新聞Sueddeutsche Zeitungの報道によれば、欧州連合はEUの外部国境の守りを強化し、シェンゲン圏加盟国間の国境検査を認める意向であるという。同紙がシェンゲン協定の改革案として伝えた内容では、これにより不法移民の流入が制限され、シェンゲン圏加盟国間の移動が阻止されるという。欧州委員会はこの提案を来週木曜日にブリュッセルで発表する意向である。
欧州連合は「個々の加盟国が外部国境の安全確保という義務を果たせない場合、あるいは外部国境が想定外の事態により危うくなった場合、対処することを認める」メカニズムが必要である、と欧州委員会の提案は謳っている。たとえばEU国境警備隊のFrontexの能力と権限を拡大し、シェンゲン加盟国の協力規定を修正することになるという。欧州委員会は「危機的な状況」の最終手段としてシェンゲン加盟国間で「調整を図り、期間を限定した上で、内部国境の検査を再導入すること」を提案している。
これより前すでにフランスとイタリアはシェンゲン協定の改正を提案している。その契機となったのはEUおよびシェンゲン圏の南の隣国の政情不安である。北アフリカ諸国の革命以降、およそ26,000人の難民が地中海に浮かぶイタリアのランペドゥーサ島に漂着した。その大半はチュニジア人である。
原題:EU will innereuropaeische Grenzkontrollen ermoeglichen