2013年4月22日(月)15:28

欧州委員会はセルビアとのEU加盟協議の開始を望む

コソボとはパートナーシップ協定

AFP

欧州委員会はセルビアとコソボの合意に対して、両国の欧州連合接近をもって報いたい意向である。キャサリン・アシュトンEU外交上級代表と欧州委員会のシュテファン・フューレ拡大担当委員は、セルビアとのEU加盟交渉ならびにコソボとのパートナーシップ協定の交渉開始を求めた。しかしドイツのギード・ヴェスターヴェレ外相(自由民主党FDP)はまず双方が合意実行で成果を示すよう要求した。

「セルビアとコソボは、双方が過去にとらわれるのではなく、未来に集中できることを示した」とフューレ委員はルクセンブルクで語った。「それゆえ私たちの今日の勧告は明快である。すなわちセルビアとコソボの双方はそれぞれのEU加盟展望で大きく前進してしかるべきである。」

バルカン半島のセルビアとコソボの関係正常化交渉は、先週金曜日に合意に達した。問題となったのは、北コソボのセルビア系住民の地位およびその地域の政治と司法の代表機関の扱いである。両国の敵対的関係はバルカン半島の火種と見られていた。コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言している。

この協定はセルビアのEU加盟交渉開始の前提である。コソボ政府はEUとのパートナーシップ協定、いわゆる安定連合協定の締結を目指している。これはEU加盟に向けた第一歩である。

セルビアは6月のEU首脳会議でEU加盟国が加盟交渉開始期日を決定することを期待している。しかし加盟国の間ではまだ情勢判断は控えめである。「これで合意が得られた」、「しかし合意の実行はなおきわめて難しいものとなろう」とスウェーデンのカール・ビルト外相はルクセンブルクで開かれたEU外相理事会の席で語った。合意された協定の実施計画は今週金曜日までに発表される予定である。

「これは真に良い結果であり、この合意に至ったことは大きな意義を持つ」とヴェスターヴェレ外相は付け加えた。「しかし合意が実行されることも少なからぬ意義を持つ」。それゆえ今の時点で決定の期日を発表することは時期尚早である、と外相は釘を刺した。しかしバルカン半島の両国がどのような具体的措置を取ればドイツ政府が両国のEU接近を承認するかについては言及しなかった。

セルビア政府は各省庁に協定を実施に移すよう指示した、とイヴィツァ・ダチッチ首相の内閣府は発表した。セルビアは今週、合意について議会で承認を問う予定である。プリシュティナのコソボ議会はすでに合意を承認している。

しかし北コソボでは数千人のセルビア系住民が協定に抗議した。北コソボのコソボへの帰属を拒否するデモ参加者は「コソボはセルビアの心臓である」「プリシュティナに否を、ブリュッセルの合意に否を」との垂れ幕を掲げて抗議を行った。強い影響力を持つセルビア正教会は、セルビアがこの協定とEU加盟によってコソボを独立国家として承認せざるを得なくなると警告した。セルビア政府はこれまでのところコソボの独立を承認していない。

原題:EU-Kommission will Beitrittsgespraeche mit Serbien
Zudem Partnerschaftsabkommen mit Kosovo




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