2002年8月4日(日)12:41
フランクフルト・アム・マイン(AP)
ドイツのオットー・シリー内相は引き続き、ズデーテンドイツ人の放逐を定めたいわゆるベネシュ布告の撤廃を訴えた。撤廃はドイツとチェコの関係深化に向けた重要な一歩となろう、と社会民主党(SPD)所属のシリー内相は『フランクフルター・アルゲマイネ・ゾンタークスツァイトゥング』紙に語った。しかしドイツ側は撤廃に伴って物質的要求を持ち出してはならない、と内相は付言した。
「ズデーテンドイツ人の追放に関連して行われた犯罪は前世紀の歴史的な非道の一部である」。これに目をそむけることはナチの犯罪を矮小化することと同様誤りである。しかしヒトラー政権の破滅的な侵略戦争なしにはドイツ人の放逐もなかったであろう、とシリー内相は語った。
同布告により当時のチェコスロヴァキアのエドゥアルト・ベネシュ大統領は1945年に300万人のズデーテンドイツ人の国外追放を合法化している。
原題:Schily fordert erneut Aufhebung der Benesch-Dekrete