2006年8月3日(木)17:30

ポーランドはEUの死刑制度禁止を変更する意向

(AFP)

ポーランドは欧州人権協定に定められた死刑禁止を疑問視した。ポーランドのプシェミスラフ・ゴジエフスキ大統領顧問官は、死刑制度の問題を各国政府に委ねるようこの協定を変更する必要があると述べた。この少し前、ポーランドのレフ・カチンスキ大統領は死刑制度のEU再導入を議論するよう主張していた。欧州評議会の議員会議はこの要求に憤慨し、間接的にポーランドの欧州評議会除名の可能性をもって警告した。

「私たちは、EU内の死刑を禁じている欧州人権協定の第6付帯条項改定の議論を開始したいと考えている」。少なくともこの問題は各国政府に委ねられるべきだ、とポーランドのPAP通信はゴジエフスキ顧問官の発言を伝えている。レフ・カチンスキ大統領は「死刑制度支持者」と自称し、EU全体の議論を求めていた。これを受けて連立与党のポーランド家族同盟(LPR)は、子供に対する性的殺人に死刑を認めるようEU全体のキャンペーンを開始すると発表している。

欧州評議会議員会議のルネ・ファン・デア・リンデン議長はカチンスキ大統領に対して書簡を送り、死刑制度の再導入は「加盟国による欧州人権協定の公然たる違反であり」、死刑は「私たちの機構への加盟とまったく相容れない」と批判した。議長は「この問題の特別な重要性を踏まえ」、欧州評議会はポーランドの今後の展開を厳しく注視する意向である、と述べた。欧州評議会は人権協定の遵守を監視する役割を負っている。

ポーランドは1997年に死刑制度を廃止しており、執行も1988年以来行なわれていない。欧州評議会の加盟46ヶ国では死刑は「事実上」禁止されている。10年前から加盟しているロシアは死刑制度を廃止するとの約束を守っていないが、もはや死刑判決は執行されていない。欧州委員会はすでに今週火曜日の時点で、死刑制度は欧州連合の価値と相容れないと強調している。

原題:Polen will Recht gegen Todesstrafe in Europa aendern




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