2010年8月25日(水)19:28

ヴェスターヴェレ独外相はクロアチアの早期EU加盟の可能性を表明

AFP

3日間にわたるバルカン歴訪の初日、ドイツのギード・ヴェスターヴェレ外相(自由民主党FDP)はクロアチアに欧州連合早期加盟の希望を与えた。クロアチアがあらゆる力を束ねれば、加盟交渉は来年にも完了できるかもしれない、とヴェスターヴェレはクロアチアの首都ザグレブの学術アカデミーで語った。

クロアチアの加盟ならびにすべての南東ヨーロッパ諸国の加盟は「欧州の完成」に欠かせない、とヴェスターヴェレ外相は首都での演説で述べた。一方で外相は、クロアチアが加盟条件を完全に満たさねばならないと釘を刺した。ドイツは「どんな割引も」認めない。ギリシャの財政危機は、厳格な加盟基準を遵守しなければEUの成功が危うくなることを示した、と外相は語った。

クロアチア政府は2012年のEU加盟を目指しているが、外交筋は2013年の加盟が現実的と見ている。6月末にクロアチアとEUは、EU加盟基準の達成が求められる全35分野中、最後の3分野の交渉を開始した。すなわち競争権、司法および基本権、ならびに外交安全防衛政策の分野である。1990年代初頭に旧ユーゴスラビアから独立した国々のうち、EU加盟を果たしているのはスロヴェニアのみである。

ヴェスターヴェレ外相は、ドイツはっクロアチアのEU加盟を「最初から」支援してきたと述べた。外相はスロヴェニアとの国境紛争におけるクロアチア政府の建設的な対応を称賛した。クロアチアのヤドランカ・コソル首相は、我が国は自国の加盟交渉においても、またその後においても、EU基準を満たすよう隣国を励ますつもりだと語った。

ヴェスターヴェレ外相はザグレブで、コソル首相のほかイーヴォ・ヨシポヴィッチ大統領、ゴルダン・ヤンドロコヴィッチ外相、ならびに諸野党の代表と会見した。ドイツ外務省によれば、ヴェスターヴェレ外相は金曜日までセルビア、ボスニア、コソボを歴訪し、EUにとっての安定した西バルカンの意義を強調し、EU加盟展望を視野に、これらの国々を改革へと呼びかける意向である。とりわけ外相には、2008年2月にセルビアからの独立を宣言したコソボの承認をセルビアに迫ることが期待されている。外相はコソボのプリシュレンPrizren駐屯地にドイツ連邦軍兵士を訪ねる計画もある。

原題:Westerwelle macht Kroatien Hoffnung auf baldigen EU-Beitritt




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