2010年8月26日(木)21:10

ヴェスターヴェレ独外相はコソボ問題をセルビアのEU加盟の条件とする

AFP

ドイツのギード・ヴェスターヴェレ外相(自由民主党FDP)は、コソボ問題解決への姿勢をセルビアのEU加盟の条件とした。「私たちの視点からは、欧州連合に加盟できるのは協力関係を進めようとする国だけである」とヴェスターヴェレ外相はベオグラードでセルビアのミルコ・ツヴェトコヴィッチ首相との会談を終えて語った。セルビアのヴク・イェレミッチ外相は自国の政策を弁明した。

EUは援助と仲介の用意がある、とヴェスターヴェレ外相は述べた。「しかしセルビアとコソボの間で直接交渉の意思がなくてはならない」。これはとりわけ、「隣国関係の問題を協力的に解決する」姿勢を含む、と外相は補足した。

ハーグの国際司法裁判所(ICJ)は7月下旬、2008年2月のコソボの独立宣言を国際法に違反しないと判断している。これに対しセルビア政府は依然コソボをセルビアの一部と見ており、ICJの判断の数日後には、コソボとの新たな交渉を求める決議案を国連総会に提出した。これについてヴェスターヴェレ外相は、EUでは問題を解決しようとする人は、「まずブリュッセルに向かうべきであり、ニューヨークに訴えるのではない」と述べた。

ヴェスターヴェレ外相はベオグラード大学の学生との対話集会で、コソボの独立を既成の事実と述べ、セルビアはこれを受け入れねばならないと求めた。「コソボの独立は現実である。この現実に口をつぐんでも何の役にも立たない。」これより前、ヴェスターヴェレ外相はドイツラジオDeutschlandfunkで、「これからニューヨークの国連総会でまたこの問題を蒸し返そうという」のは「あまり愉快でない」と述べている。

こうした批判をよそに、セルビアのイェレミッチ外相はヴェスターヴェレ外相との会談後、セルビアの政策を弁明した。セルビアは国連総会に提出した決議案を撤回するつもりはない。しかし我が国は「建設的な協議」を行う用意はある、とイェレミッチ外相は語った。

EU全27ヶ国のうち、コソボの独立を承認しているのはドイツを含む22ヶ国である。これまでアメリカ合衆国などおよそ70ヶ国が独立を承認している。独立に反対するセルビアは同盟国のロシアなどから支持を得ている。

原題:Westerwelle knuepft Serbiens EU-Beitritt an Kosovo-Frage




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