2001年12月7日(金)15:59
フランクフルト(ドイツ通信社‐AFX)
ドイツ連邦銀行は、12の欧州連合(EU)加盟候補国の大部分に対して構造改革を要求した。加盟を考える前に、マーストリヒト基準およびコペンハーゲン基準を是非とも遵守する必要がある、とドイツ連邦銀行のヘルマン・ラムスペルガー頭取は金曜日、フランクフルトで語った。
さもなくば新規加盟国の競争力が確立されず、EU経済全体が危険にさらされる恐れがある。そうなればEUの性急な拡大はすべての加盟国に対して悪影響を及ぼす、とラムスペルガー頭取は付言した。
確かに加盟候補諸国は、ここ数年間に国民経済の安定に向け著しい進歩を遂げた。しかし、たとえばインフレは依然として深刻な問題であり、ルーマニア、スロヴァキア、ブルガリア、あるいはポーランドのような国々では、物価上昇は依然二桁台のパーセンテージを示している。2000年の段階ではリトアニアとマルタしか物価安定に関するEUの基準を達成していない、とドイツ連邦銀行頭取は語った。
加盟候補諸国の経済実績もEU加盟国の平均より依然大きく下回っており、現在のところ、全加盟候補諸国の名目国内総生産の合計はEU総生産のわずか5パーセントに過ぎない、と頭取は指摘した。
さらにラムスペルガー頭取は、候補国のEU加盟が意味を持つのは、その国の経済が欧州市場の競争圧力に実際に耐えることができる場合に限られる、と述べた。頭取はまた新規加盟国への性急なユーロ導入を戒めた。
原題:Bundesbank warnt vor voreiligem EU-Beitritt der 12 Kandidaten