2002年12月5日(木)12:19

シュレーダー首相とシラク大統領はトルコに対し具体的な加盟展望を与える意向

シュトルコ(AP)

ドイツとフランスはトルコに対し具体的な欧州連合加盟展望を与える意向である。ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相とフランスのジャック・シラク大統領は水曜日の晩、ブランデンブルク州のシュトルコ Storkow で会談を行い、12月12日および13日のコペンハーゲンEU首脳会議に臨む共同の立場で合意に達した。キリスト教民主同盟・社会同盟はこの合意を批判した。

これまでの決定を越える「明確なシグナル」をトルコに与えることが議論されるだろうとシュレーダー首相は述べた。首相は、まず他のEU加盟国にドイツとフランスの見解を伝える必要がある。それに加えてドイツとフランスの外相間の意見調整も必要である、と付け加えた。

EU各国首脳は去る10月のブリュッセル首脳会議では、コペンハーゲン首脳会議でトルコに対して加盟交渉の開始期日を明言するのは時期尚早として反対した。トルコの新政権は、「順調に進歩している」とのお決まりの証明以上のシグナルを要求している。独仏首脳の協議では、トルコに対して加盟交渉の開始期日を決定する期日を明言するかが問題となった。

シュレーダー首相は、ドイツとフランスは歩調を揃えてコペンハーゲン首脳会議に臨む意向であると強調し、私は両者の共同の姿勢が首脳会議を成功に導くものと「きわめて楽観視」していると述べた。首相は10月に決定されたEU拡大に関する包括的財政案を再び蒸し返すことのないよう警告を行った。「これは無論農業問題にも当てはまる」。この見解はEUの他の国々からも同意を得られるものと信じる、と強調した。シラク大統領は、シュレーダー首相との会談は「手に手を取って」欧州統合を推進するというドイツとフランスの強い意思を示したものであると述べた。

キリスト教民主同盟・社会同盟のペーター・ヒンツェ欧州政策広報官は、ドイツとフランスの申し合わせを「問題がある」と評した。「トルコの加盟問題では自動機構が働いてはならない」。トルコはEU加盟の政治的・経済的条件を満たすにはほど遠い、とヒンツェ広報官はベルリンで述べた。キリスト教民主同盟所属のヒンツェはまた、同党の議員団が、公式の加盟手続きとは無関係に、トルコとの協力関係を引き続き発展させるよう提案したことにも触れた。

連邦議会の外交委員会のフォルカー・リューエ委員長は、所属するキリスト教民主同盟および議員団の指導部の明確な反対路線とは一線を画した。「加盟の可能性は残しておかねばならない」。それに加えて特権的パートナーシップという形でトルコをEUに繋ぎとめておく必要がある、とリューエ委員長は『ベルリーナー・ツァイトゥング』紙に語った。キリスト教民主同盟の外交問題の専門家でかつて防衛相も務めたリューエ委員長はまた、トルコのEU加盟に関しては論争に陥ることなく冷静に議論するよう求めた。

原題:Schroeder und Chirac wollen Tuerkei konkrete EU-Perspektive geben




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