2002年12月15日(日)04:23

EUの決定後ギュル首相はトルコのEU加盟前進を認める

アンカラ(ロイター)

トルコのアブドラ・ギュル首相は、同国の目指した加盟協議に関する欧州連合(EU)の決定を当初は批判したものの「前進」と評した。

「トルコは欧州連合加盟に向けて決定的な一歩を踏み出した」とギュル首相は土曜日コペンハーゲンのEU首脳会議から帰国して語った。首脳会議でトルコは2003年には加盟協議を開始するという同国の希望を最後まで主張した。EU各国首脳は木曜日の夜遅く、2004年12月にトルコの加盟準備状況を審査し、その後速やかに加盟交渉を開始することで合意した。

「異論のあったトルコの加盟資格が現実になった」。2004年を交渉開始の期日とすることが承認されたのだ。トルコはEUが2004年12月を待たずにトルコの人権状況を審査するよう努力する意向だ、とギュル首相は語った。トルコは今年、死刑制度の廃止や少数民族のクルド人に対する権利拡大などEUの要求する改革に着手した。しかしEUはこうした改革が実行に移されるか証明を求めている。

首脳会議の閉幕宣言では、加盟基準達成が認められ次第「遅滞なく」交渉を開始すると明記された。イギリスのトニー・ブレア首相は基準達成が認められた場合はトルコとの交渉は2004年12月以前にも始められる可能性があると発言している。ギュル首相は、数ヶ国の首脳がこの可能性を確約してくれたと述べた。期日の前倒しには全EU加盟国の同意が必要とされる。

EU首脳会議では加盟15ヶ国が2004年5月以降の新規10ヶ国の加盟を決定した。トルコの加盟交渉に関するEU決定については、ギュル首相は当初「受け容れ難い」と拒絶した。トルコは1999年以降加盟候補国とされているが、候補国中唯一EUとの間で加盟交渉が開始されていなかった。

原題:Gul sieht Turkei nach EU-Beschluss auf dem Weg in Union




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