2002年12月20日(金)18:53

歴史学者がトルコのEU加盟を批判

ケルン(AP)

ビーレフェルト大学の歴史学者ハンス・ウルリヒ・ヴェーラーは、『ケルナー・シュタット・アンツァイガー』Koelner Stadt-Anzeiger 紙(土曜版)のインタビューでトルコのEU加盟に反対の意見を表明した。同紙によればヴェーラー氏は、トルコにはヨーロッパに属すとの承認を求める「神経症的強要」が認められる。しかしヨーロッパとトルコは異なる世界に属している。その溝がどれほど深いかは、トルコが今日に至るまで1915年と1916年の150万人のアルメニア人の集団虐殺を否定しているばかりか、その5年後のギリシャ人の集団虐殺と放逐に口を閉ざしてることからも分かる、と語った。

ヴェーラー氏はまた、イスラム主義はトルコ内でとめどなく勢力を拡大している模様である。「もちろんEUはイスラム主義の順化に関心を持っている。しかしだからといってどうしてそれをEUに輸入する必要があろうか?」トルコの受け入れによってEUはイラン、イラク、シリアといった「すてきな隣国」と境を接することになる。来るべき東方拡大ですでに途方もない課題を背負い込むのに加えて、トルコの加盟は有害なナショナリズムを助長し、EUの民主主義の欠点を一層広げるであろう。無責任な抑制のない拡大によってEUは政治上死に瀕している、とヴェーラー氏は主張した。

原題:Historiker warnt vor Aufnahme der Tuerkei in die EU




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