2003年12月16日(火)07:46
ベルリン(ドイツ通信社)
EU首脳会議が決裂した後、社会民主党(SPD)とキリスト教民主同盟(CDU)の政治家は新たな国の早期EU加盟の見込みがなくなったと判断している。「EUは深刻な危機を迎えている。どの国であれ新規加盟はきわめて難しい」。25ヶ国のEUでモダンで透明な憲法を制定することができなければ、28ヶ国やそれ以上の加盟国を抱えればますます不可能になろう、と連邦議会の欧州委員会のマティーアス・ヴィスマン委員長(CDU)は『ベルリン新聞』Berliner Zeitung に述べた。
社会民主党のマルティーン・シュルツ欧州議員も、加盟候補国の早期加盟の見込みについて懐疑的な見解を示した。「EU首脳会議の失敗は今後の加盟プロセスの再考という事態を招くであろう」とシュルツ議員は同紙に語った。先週の首脳会議の決裂を受けて、今後も効力を持つニース条約は、25ヶ国のEUの行動能力を確保するためにも役に立たない、と2004年欧州議会選挙の社会民主党の最有力候補者は主張した。
ルーマニアとブルガリアは2007年のEU加盟を期待している。2004年末までにEUはトルコとの間でも加盟協議を開始するか否かを決定する意向である。
原題:Gescheiterter EU-Gipfel laesst Chancen fuer neue Mitglieder sinken