2004年12月10日(金)15:51
ブリュッセル(AFP)
EU外交筋の予測では、EU各国首脳は正式加盟の代案として「特権的パートナーシップ」を提案することはない模様である。しかし来週の首脳会議では加盟交渉の「結果未定」に言及すると見られる。
加盟交渉の開始や交渉が決裂した場合の対処など、議論のある問題は、「首脳レベル」での合意待ちと予測されるという。欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長は首脳会議で加盟交渉の開始を主張する意向である。
トルコは、来週木曜日の晩と金曜日にブリュッセルで開かれる首脳会議に対して明確な期待を表明した。「私たちの目標は明確な、議論の余地のない、無条件の加盟である」。この展望は薄められてはならない。2002年のコペンハーゲンEU首脳会議の声明にしたがって、加盟交渉は「遅滞なく」開始されねばならない。「遅滞なく」とは「2年後などではなく、明日にも、一週間後にも、一ヶ月後にも」ということなのだ、とレチェプ・タイップ・エルドアン首相はトルコのテレビで語った。
バローゾ委員長はエルドアン首相と会談し、個人的にもトルコの加盟に支持を表明したと委員長の広報官は伝えた。バローゾ委員長はトルコにもEUにとってもEU加盟は「良いこと」であるという考えである。トルコによるキプロス共和国承認の問題も「もちろん」話し合われた、と広報官は語った。
外交筋によれば、交渉の「結果未定」に関してはEU各国政府の間で広範な合意があるという。しかし首脳会議が閉幕宣言でどのような形で加盟交渉決裂の可能性に言及すべきか、また決裂の場合の新たなトルコとの関係の形を明言すべきか、また明言するとしたらどのような形で述べるべきかという点は、まだ結論が出ていない、という。ドイツのキリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)はトルコに「特権的パートナーシップ」のみを認めるべきと提案し、欧州議会でフランスの与党UMPの議員の支持も得たが、首脳会議はこの提案には従わない見込みであるという。
原題:EU lehnt "privilegierte Partnerschaft" fuer Tuerkei ab