2006年12月11日(月)19:04
ブリュッセル(AP)
EU外相理事会はトルコとの加盟交渉を一部停止することに合意した。アイルランドのダーモット・アハーン外相によれば、EU各国外相は月曜日の晩、35分野のうち8分野の加盟交渉を凍結することで合意したという。この決定はEUとの関税同盟のキプロス拡大を拒むトルコに対する措置である。
さらにオーストリアのウルズラ・プラスニク外相は、各国外相はトルコとの加盟交渉を毎年再検討することにも合意したと述べた。しかし最終決定は木曜日の晩に始まるEU首脳会議に委ねられる。
トルコとの加盟交渉を再検討するとの条項は、当初ドイツのアンゲラ・メルケル首相が提案していた。だが首相の提案は、1年から2年後にEU首脳会議が欧州委員会の特別報告に基づき、1度限りの再検討を行うという内容であった。今回決定された毎年の再検討は、欧州委員会による従来の加盟進捗状況年次報告を踏まえたものになると予測される。
今回の協議の発端は、トルコ政府がEU加盟国キプロスの船舶や航空機に対して国内の港湾や空港の開放を拒んでいることであった。しかしトルコは、EUとの関税同盟のキプロス拡大を定めた、いわゆるアンカラ議定書の履行義務を負っている。
EU各国外相は月曜日、数時間に及ぶ議論を行なった。当初キプロス、ギリシャ、オーストリア、オランダが少なくとも10分野の加盟交渉凍結を要求したのに対して、イギリス、スウェーデン、スペインは最大でも3分野の凍結に留めるよう主張した。最終的には欧州委員会が11月末に発表した勧告で合意された。
先週末この問題に関して著しい不協和音を露呈したドイツの大連立政権は、月曜日にベルリンでトルコ政策の一致をアピールした。アンゲラ・メルケル首相とフランクヴァルター・シュタインマイヤー外相の意見は「完全に一致」しているとトーマス・シュテーク政府広報官は述べた。
シュタインマイヤー外相は先週末メルケル首相に対して、キプロス問題でトルコに「不適切な反応」を取らぬよう注意していた。「もしトルコが欧州から離反することになれば、EUにとって重大な戦略的損失となる」と外相は述べていた。しかし社会民主党(SPD)所属のシュタインマイヤー外相は月曜日ドイツ第一放送(ARD)で、政府内に摩擦はないと語った。「あるいはキリスト教民主同盟(CDU)とキリスト教社会同盟(CSU)の間には論争があるかもしれないが、連邦政府内にはまったくない」と外相は述べた。
原題:EU-Beitrittsverhandlungen mit der Tuerkei werden teilweise ausgesetzt Fuenfte