2006年12月12日(火)12:52

トルコはEU外相理事会の決定を不当と批判

アンカラ/ブリュッセル(AP)

トルコのレチェプ・タイップ・エルドアン首相は、トルコのEU加盟交渉の制限を不当として批判した。35分野のうち8分野の交渉を停止するとした、月曜日のEU外相理事会の決定は「トルコに対する不正」である、とエルドアン首相は火曜日与党AKPの議員を前に語った。しかし一方で首相は、トルコは今後もEU加盟を目指すと発表した。「私たちはひるむことなく改革を継続しなければならない。」

EU外相理事会の決定は、EU加盟国キプロスの船舶や飛行機に対し開港を拒むトルコに対する措置である。しかし他方でEUは、トルコ系北キプロスに対する貿易制限を解除するとの約束をあらためて強調した。次期EU外相理事会で解除を決定するとの「合意」があると、EU議長国フィンランドのエルキ・トゥオミオヤ外相は月曜日の晩語った。

これまでは、唯一国際的に承認されているギリシャ系のキプロス共和国が、トルコ系北キプロスに対する貿易制裁の解除を常に阻んでいた。しかしドイツのフランクヴァルター・シュタインマイヤー外相によれば、キプロス政府は月曜日のEU外相理事会で、来年1月に開かれる次期外相理事会の席で「北キプロスの経済発展が緊急の課題である」との声明を発表することに承諾したという。シュタインマイヤー外相は、これにより来年1月1日に始まるドイツのEU議長任期中に、いわゆる北キプロスに対する直接貿易規定が「これ以上の延期なく推進」できると語った。

シュタインマイヤー外相によれば、キプロスはさらに「国連のイニシアチブのもとで、キプロス問題を政治的に解決する必要性」を認めたという。EU議長国フィンランドは外相理事会の閉幕後、国連の努力を「全面的に支援する」との宣言を発表した。1974年から分断が続くキプロスの再統合に向けた最初の国連案は、ギリシャ系キプロスの反対で否決された。

キプロスの譲歩により、EU内の主だったトルコ加盟支持国が欧州委員会の提案を承認し、8分野の交渉凍結に合意する道が開かれた。当初イギリス、スウェーデン、スペインの3ヶ国は交渉凍結を3分野に限定するよう主張していた。

3ヶ国は最終的に交渉凍結分野で譲歩したが、キプロス、ギリシャ、オーストリア、ならびにドイツのアンゲラ・メルケル首相の求める修正条項の阻止には成功した。EU外相理事会は月曜日、トルコの加盟進捗状況を毎年検討することを決定したが、これは実質的にはすでに欧州委員会の加盟進捗状況年次報告書を受ける形で行なわれている。

シュタインマイヤー外相は、「一部の求める最終期限、とりわけ私がこの数日反対していた最後通告などを含まない」妥協案となったと強調した。これは世論の一部から首相と外相の対立と捉えられていた。メルケル首相はトルコの加盟交渉を協議する臨時EU首脳会議を2009年春までに開催するよう主張していた。

原題:Tuerkei kritisiert EU-Entscheidung als unfair




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