2008年12月17日(水)21:31
AFP
クロアチアのEU加盟交渉は隣国スロヴェニアの拒否権によって停滞した。スロヴェニア政府は新たな7分野の交渉開始に拒否権を発動した。背景には1991年からくすぶる旧ユーゴ共和国間の国境問題がある。スロヴェニアのボルト・パホル首相は首都リュブリャナで、クロアチアが提出した7分野の交渉文書には国境が画定した形で記されていると批判した。スロヴェニアは陸および海の国境線に異議を申し出ている。
さらに4分野についてもスロヴェニアは「重大な留保」をつけたと発表した。パホル政権は1分野の交渉開始しか承認しなかった。
クロアチアのイヴォ・サナデル首相はスロヴェニア政府に対し、決定を再考するよう呼びかけた。これほど多くの分野の加盟交渉を阻止することはEUの「加盟史上、前例のない行為」である、とサナデル首相はザグレブでの記者会見の席で批判した。
当初EU加盟協議は金曜日に交渉を進展させる意向であった。3年前の交渉加盟以来、クロアチア政府との間では全35分野中21分野の交渉が開始されている。クロアチアは最も有望な次期加盟候補国である。
原題:Veto Sloweniens schafft neue Huerde fuer Kroatiens EU-Beitritt