2011年12月9日(金)14:49

EUはイギリス抜きでユーロ救済を進める

ブリュッセル(dapd)

イギリスはEU首脳会議において合意阻止の態度で自ら孤立した。ユーロ加盟17ヶ国と非加盟6ヶ国が金曜日の朝、財政管理連合Fiskalunionの設立に向けた新しい条約締結で合意に辿りついた後、当初はこの17ヶ国プラス6ヶ国の条約が考えられていた。ところが驚くことに、さらに3ヶ国が財政管理連合への参加を少なくとも検討する意向を表明した。

当初は拒否したこの4ヶ国のうち、チェコ、スウェーデン、ハンガリーの首相は態度を決める前にまず議会に諮る予定である。ブリュッセルの外交筋の情報によれば、最後に参加検討を表明したのはハンガリーのヴィクトル・オルバン首相であったという。最終的にはイギリスも加えることにより、新たな政府間条約を結ぶことなくEU条約の改正を導くことが閉幕宣言の目標とされた。

欧州議会のイェジ・ブゼク議長はこの経過を間接的に認めた。私は26ヶ国がまとまりを失わないことを望むと議長は述べた。「私たちはユーロ圏であり、一体であり、一緒である。これは市場に対するきわめて、きわめて強いシグナルである」と議長は強調した。EUにはイギリスの出る幕はないという印象については、ブゼク議長は厳しく退けた。「イギリスは欧州連合の完全なメンバーである」。私はイギリスも今後この協定に参加するものと思っている、と議長は語った。

これより前、ドイツのアンゲラ・メルケル首相は扉を大きく開いていた。シェンゲン協定のように、すべての加盟国がこぞって協定を条約に移す機会が生まれれば、「私たちは可能な限り速やかにこれを行うつもりだ」。23ヶ国の先行は「他の多くの問題でEUが共同で対処することを妨げるものではない」と首相は強調した。あわせて首脳会議の決定に「きわめて満足」していると表明した。「世界の誰もが、私たちが過去の誤りから学んだことが分かるだろう」とキリスト教民主同盟(CDU)の党首を務めるメルケル首相は述べた。

首脳会議の合意では、債務ブレーキと予算協定違反国に対する自動的制裁を盛り込んだ予算規定の強化のほか、恒久的救済策である欧州安定メカニズム(ESM)を2012年半ばに前倒し導入し、その決定について全会一致をとらないとすることも決めた。加えてさらに強力にユーロ危機国の救済にあたれるよう、国債通貨基金(IMF)に対し相互借款の形で最大2000億ユーロの融資を行うことも決定した。

原題:EU macht bei Euro-Rettung ohne Grossbritannien weiter




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