2011年12月27日(火)

ドイツ社会民主党党首:「EUは政治的連合体にならねばならない」

財務相は「EU超国家」化に警告

AFP

社会民主党(SPD)のジグマー・ガーブリエル党首はユーロ債務危機を踏まえて、欧州連合を政治的連合体に変えるよう呼びかけた。「EUは国家連合Konfoederationから連邦Foederationに発展する必要がある」とガーブリエル党首はヴェルト紙Die Weltに語った。一方、ドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相(キリスト教民主同盟CDU)はこの提案を退け、「EU超国家」europaeischer Superstaatに向かわぬよう警鐘を鳴らした。

ガーブリエル党首はヴェルト紙に、これはすでにヘルムート・コール元首相がCDUの首相時代に要求した考えである。先日のブリュッセル首脳会議で決まったように、EU諸条約は大きく変更する必要がある、と述べた。「私たちは財政安定を含む財政管理連合が必要である。また共通の租税・財政政策も必要である」とガーブリエル党首は要求した。この政治的連合体に加盟する可能性のある国として、ガーブリエル党首は「ユーロ圏の17ヶ国および参加する意思のあるすべての国」と答え、ポーランドが加盟することはとりわけドイツに利益にかなうと述べた。

ショイブレ財務相も「共同のEU」を主張したが、一方で中央集権を戒めた。「私たちは何もかも統一化するのはやめよう。それで全体が効率的になるわけではないのだ」とRBBインフォラジオRBB-Inforadioに語った。またヨーロッパにはユーロ危機などない。あるのは個々の加盟国の債務危機なのだ。肝要なのは、当該国が自らの力で自国の問題をできるだけ速やかに解決することである。「それらの国のために必要な時間を稼ぐことはできる。たとえば包括的救済策などである。しかしいずれにせよ、債務危機を抱えた個々の国が問題を解決することを避けて通るわけにはいかない」、とショイブレ財務相は語った。

ルクセンブルクのジャン・クロード・ユンカー首相もインフォラジオに、危機の解決には健全な財政政策しかないと述べた。そのための計画が今ようやく実行に移されようとしている、「遅ればせながら、ともかく実行に移されるのだ」と語った。

ドイツ・ザールラント州の左派党のオスカー・ラフォンテーヌ議員団長は欧州中央銀行(ECB)から直接債務超過の国に融資を行うよう求めた。もちろんその場合は厳しい義務が条件として課せられるとラフォンテーヌ議員団長はドレースデンのザクセン新聞Sachsische Zeitungに語った。たとえばギリシャには「軍事費の大幅な削減」を求めねばならない。加えて欧州全体が財産税すなわち富裕層への課税を導入しなければならない。「共通の通貨を持ちながら共通の経済・財政・租税政策を持たない」というユーロの構造的欠陥は当初から存在したのだ、とラフォンテーヌ議員団長は語った。

原題:Gabriel: EU muss zu einer politischen Union werden
Schaeuble warnt vor "europaeischem Superstaat"




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