2000年12月4日(月) 06:22

アイヒェル蔵相はEU加盟候補国のユーロ加盟を数年先と予測

ベルリン(ロイター)

欧州連合の将来の加盟国はドイツ連邦蔵相ハンス・アイヒェル(社会民主党)の予測ではEU加盟後数年を経なければユーロ参加が難しいという。EU加盟は経済的基準の達成という点からも判断されるが、「その後また数年を経て、通貨同盟への加盟」に至る、とアイヒェル蔵相は日曜日の晩、ドイツ第一放送(ARD)の番組『ザビーネ・クリスチャンセン』で述べた。新加盟国はEU加盟を果たしたからといって、「それですぐユーロ圏に参加できるわけではない」。ユーロ圏への参加にはまた独自の基準が適用される。EUの経済相・蔵相はEU加盟に際してこの基準が達成されたかどうかを厳格に見守ることになろう、とアイヒェル蔵相は語った。

EUは現在12の候補国と加盟協議を行っている。EUは2003年以降新加盟国を受け入れる用意であるが、具体的な加盟期日は示していない。共同体の拡大に備えるため、15カ国の現加盟国は今週木曜日に始まるニース首脳会議で内部改革を決定する意向である。しかし中心的事項に関していまだ加盟国の間で議論が分かれている。

アイヒェル蔵相は、それでもニース首脳会議が不首尾に終わるとは考えていないと述べた。欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長は同じ番組で、お粗末な妥協が結ばれるならばニース首脳会議は失敗であると警鐘を鳴らした。

これに加えてアイヒェル蔵相はユーロ導入の良い影響を強調した。1999年年頭のユーロ導入以来、経済は上昇し、これまでにない成長率を示し、はじめて失業率の改善が見られた。また原油価格の高騰にもかかわらずEU内では「驚くべき物価安定」と低い中核インフレーション率が達成された、と同蔵相は評価した。

プローディ委員長はユーロ相場に関して「私はほどなく強い通貨が実現すると確信している」と述べた。

原題:Eichel sieht Euro-Beitritt von EU-Kandidaten Jahre spaeter