2001年2月15日(火) 16:49
モスクワ(AP)
経済問題ならびに犯罪撲滅および法的問題が、木曜日の欧州連合の代表団とロシア政府首脳との会談のテーマであった。とりわけ、ポーランドとリトアニアへのEU拡大の計画が、ロシアの飛び地であるカリーニングラード(ケーニヒスベルク)の将来にどのような経済的影響を及ぼすかという問題に注目が集まった。スウェーデンのアンナ・リンド外相を団長とするEU代表団は、モスクワでの会談を終えた後、飛行機でかつての東プロイセン北部を訪ねた。
リンド外相はモスクワで、通商、犯罪撲滅および民主的社会の建設という分野においてEUとロシアがより密接に協力を進める意向を表明した。「わたしたちは、通商と近代的市場経済による繁栄の実現、犯罪の撲滅、ならびに、法の支配、市民の自由および文民社会の強化という点に関して利害を共にしている」。これを実現するために双方が協力し合わねばならない、とリンド外相は語った。
ロシアのイーゴリ・イワノフ外相との会談の後、リンド外相は暗にケーニヒスベルクを指して、EU拡大で恩恵を受けるのは加盟候補国ばかりでなく、隣接する国々も同様である、と述べた。イワノフ外相は、EU拡大の問題だけでなく4月に予定されているロシアとEUとの首脳会議も話題となった、と述べた。クレムリンでの会談ではセルゲイ・イワノフ安全保障局長が安全保障分野での協力関係に期待を表明した。
ケーニヒスベルクに到着後、リンド外相のほかハビエル・ソラーナEU上級外交担当とクリス・パッテン対外関係担当委員も加わるEU代表団は、一部スウェーデンの資本により建設された浄水施設を視察し、カリーニングラード知事ウラジミール・イェゴロフと会談した。リンド女史は、環境保護は最優先課題の一つである。この関係から公衆衛生の状況に関しても話し合わねばならない、と語った。
ケーニヒスベルクを中心とする北部東プロイセンは1945年にソ連領となり、かつての東プロイセンの首都はソ連の初代国家元首ミハイル・イワノヴィッチ・カリーニンに因んで命名された。1991年のソ連の崩壊以降、この地域はリトアニアとベラルーシにはさまれたロシアの飛び地となっている。西側ではロシア唯一の年間を通して凍結しない港があるため、この地域は大きな戦略的重要性がある。現在この地域は特別経済地域に指定されている。
原題:Wirtschaftsfragen im Mittelpunkt der EU-Gespraeche in Russland
Besonderes Augenmerk auf EU-Erweiterung und Koenigsberg
f.16.12.T