2002年2月12日(火)15:49

EU拡大の財政計画に対して批判

ブリュッセル(ロイター)

EU拡大に関する欧州委員会の財政案はEU諸国の蔵相の厳しい批判にさらされた。オーストリア、イギリスおよびオランダは火曜日のブリュッセルにおけるEU蔵相会議の席で再検討を要求した、とオーストリアのカールハインツ・グラッサー蔵相は語った。

2004年から2006年までに約400億ユーロを支出するという現在の案はおよそ90億ユーロ多い、とグラッサー蔵相は述べた。当初は新規加盟国の農家に対する直接補助金支給が見込まれていなかった、と同蔵相は指摘した。

ドイツのハンス・アイヒェル蔵相も、EUの数ヶ国が拡大予算を欧州委員会の提案より切り詰めたいと考えていることを公に認めた。先のヨシュカ・フィッシャー外相同様、同蔵相も欧州連合(EU)の速やかな農業改革を求めた。「現在の農業政策が25ヶ国あるいは27ヶ国に拡大すれば、もはや財政は破綻する」。その一方で新規加盟国が現加盟国以下の扱いを望まない気持も理解できる。それゆえ現在はEU予算のほぼ半分を占める農業政策を改革する必要があるのだ、とアイヒェル蔵相は語った。

EU外交筋によれば、ドイツおよび他の実質的支払い国も、欧州委員会提案よりおよそ75億ユーロ少ない予算枠を模索しているという。この案も加盟候補国の農家を段階的に直接補助金制度に組み入れる計画である。直接補助がなければとりわけポーランド国民のEU拡大に対する支持を取りつけられないと、欧州委員会およびいくつかのEU加盟国の外交官は見ている。拡大は2004年に計画されている。加盟交渉は今年中にも完了する予定である。

原題:Kritik an Finanzplan fuer EU-Erweiterung