2003年2月21日(金)17:24
アテネ/ブリュッセル(ロイター)
クロアチアは公式に欧州連合(EU)への加盟を申請した。クロアチアのイヴィツァ・ラチャン首相は金曜日アテネで、EU議長国ギリシャのコスタス・シミティス首相に、EU加盟協議を求める申請書を提出した。
欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長はこの申請を歓迎し、EUの政治的基準をも満たすようクロアチアに対して改革を求めた。「バルカン諸国が加盟国になって、はじめて欧州連合の拡大は…完成したと見なすことができる」。だが次のステップは容易なものではない。バルカン諸国もEU加盟のためには、EUの政治的・社会的基準を満たさねばならないのだ、と委員長はブリュッセルで語った。
シミティス首相は、私はクロアチアの申請を歓迎するが、いつEUがこれに対して返答できるかは答えられない、と述べた。クロアチアとEUの間には、とりわけ厄介な問題として、ハーグの国連戦争犯罪法廷との協力問題がある。「クロアチアがEU加盟申請を行うならば、ただちに戦争犯罪容疑者を引き渡すべきである」とあるEU外交官は主張する。
EUは2004年5月に東欧など10ヶ国の新規加盟国を迎え入れる意向である。スロヴェニアも最初のバルカン諸国としてこれに含まれている。さらにEUはブルガリアおよびルーマニアとも加盟交渉を行っており、両国は2007年までの加盟を目指している。
クロアチアは1991年にユーゴスラビアから独立し、その後4年間、セルビア系少数民族との内乱の舞台となった。1999年に死去したトゥジマン大統領による民族的な政権が続いている間、同国は国際的に孤立していた。クロアチアはスロヴェニアと並んで、バルカン諸国では唯一EU加盟を目指している。
原題:Kroatien beantragt EU-Mitgliedschaft