2004年2月21日(土)16:02
ベルリン(AFP)
『ヴェルト日曜版』紙Welt am Sonntag は、戦前にポーランドをはじめとする東欧の隣国に所有していた財産の返還を求めるドイツ人が増えていることを伝えている。今では毎週数十人がいわゆるプロイセン信託公社 Preussische Treuhandに申請を行っていると、同紙は同公社のルーディ・パヴェルカ監事長の発言を報じている。
同紙の報道によれば、プロイセン信託公社は5月1日のEU東方拡大を待って、財産返還要求を行う意向であるという。「私たちはポーランドの当局と協議するつもりである。もしそれがうまく行かなければ、人権を監督する欧州裁判所に最初の訴訟を起こすことになる」とパヴェルカ幹事長は述べた。
これに対し、ポーランドはこの要求を退けた。「私たちにとってこの問題はとうに解決済みである。歴史は完結しており、もはや後戻りさせることはできない」と、同紙は欧州委員就任が予定されているポーランドのダヌータ・ヒューブナー欧州担当相の発言を引用している。同紙によれば、放逐ドイツ人は家屋や土地の返還を求めているという。プロイセン信託公社はおよそ100万人の放逐ドイツ人が現在のポーランドに不動産を所有していると推計している。
原題:Vertriebene fordern offenbar Besitz in Polen zurueck