2004年2月23日(月)21:50

シュレーダー首相はアンカラでトルコのEU加盟希望を支援

アンカラ/ベルリン(AFP)

ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相(社会民主党)は初めてトルコを訪問し、同国のEU加盟の希望を後押しした。私は、トルコがEUとの加盟協議開始の条件である政治的基準を達成する見込みが充分あると考えていると、首相はアンカラで述べた。トルコのエルドアン首相は、トルコ政府の目標は今年中に加盟交渉を開始することであると語った。ベルリンではトルコのEU加盟をめぐり論争が続いている。

EUは12月に、トルコと加盟交渉を開始するか否かを決定する。交渉開始の判断の基礎になるのは、欧州委員会が報告書でトルコの改革状況を肯定的に評価した場合であると、シュレーダー首相はエルドアン首相との会談を終えて語った。シュレーダー首相はトルコに対して改革努力を続けるよう求め、ドイツの支援を約束した。

トルコをEUに受け入れてはならないというキリスト教民主同盟(CDU)の主張を踏まえ、シュレーダー首相は、ドイツ政府はトルコの欧州路線を支持すると決定したと述べた。その理由として首相はヨーロッパ市民の承諾と、イスラム教とEU諸価値の融合の持つ「大きな意義」を挙げた。

シュレーダー首相はアンカラでアフメット・ネズデット・セゼル大統領とも会談した。夜はイスタンブールでドイツ・トルコ経済フォーラムに出席した。両国首相は火曜日に南トルコのイスケンデルンを訪れ、ドイツ企業の建設した発電所の竣工式を執り行う予定である。

一方、キリスト教民主同盟・社会同盟(CDU/CSU)および自由民主党(FDP)は、トルコのEU加盟に対するヨハネス・ラウ大統領の懐疑的な発言を歓迎した。同大統領は、トルコのEU加盟をめぐる現在の議論は時期尚早であり、トルコが加盟できるのは宗教や報道の自由、あるいは拷問の廃止などを議会決議で保証するだけでなく、実行に移してからである、と述べている。

キリスト教民主同盟・社会同盟のペーター・ヒンツェ欧州政策広報官は、ラウ大統領が規則の形式的な引き写しと規則の実施は異なると指摘したのはもっともなことであると述べた。自由民主党のギド・ヴェスターヴェレ党首も、ラウ大統領の懸念を真剣に受けとめるようシュレーダー首相に求めた。

原題:Schroeder staerkt in Ankara tuerkische EU-Hoffnungen




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