2006年2月24日(金)12:00
パリ(AP)
ポーランドのレフ・カチンスキ大統領は初のフランス公式訪問を前に、ポーランドに関するジャック・シラク大統領のかつての発言に不快感を表明した。金曜日の会談を前に発表された『フィガロ』Le Figaro紙のインタビューの中で、カチンスキ大統領は、新規EU加盟国を意のままに従わせようとしているとして間接的にシラク大統領を批判した。「しかしシラク大統領が私をフランスに招待しており、私たちはまだ面識がないので、もちろん会わねばならない」とカチンスキ大統領は同紙に述べた。
カチンスキ大統領の非難は、2003年のアメリカのイラク攻撃直前に行われたシラク大統領の発言に向けられていると見られる。EU加盟を控えたポーランド、ハンガリー、チェコは当時アメリカ合衆国との連帯を明言していた。これに対し、イラク侵攻に反対していたシラク大統領は加盟候補三ヶ国を厳しく非難し、「彼らは口をつぐむという好機を逃したと思う」と述べた。
カチンスキ大統領はこれについて『フィガロ』紙で、「『欧州連合に受け入れてやるから言うことを聞け』というこうしたやり方は私には通用しない」と述べた。
カチンスキ大統領はまた、フランス国民が否決したEU憲法をあくまで批准させようとする努力に反対する意向を表明した。憲法は現在の形ではポーランドの議会でも国民投票でも承認されないだろうと大統領は述べた。「私たちは秩序をつけるために新たな憲法条文を作成することに賛成だ」。新たな憲法条文はEU加盟国のさまざまな発展段階や、さまざまな国民の伝統や期待に一層配慮したものにならなくてはならない。「ポーランド国民の関心はポーランドがどうなるかであって、欧州連合全体の将来ではない」、とカチンスキ大統領は語った。
原題:Kaczynski traegt Chirac Aeusserungen ueber neue EU-Mitgliedstaaten nach