2008年2月9日(金)19:29

エルドアン首相はトルコのEU正式加盟を主張

ベルリン(AFP)

トルコのレチェプ・タイップ・エルドアン首相はミュンヒェンで開かれた安全保障会議の席で、トルコの欧州連合(EU)正式加盟をあらためて求めた。首相は正式加盟の代案とされるEUとの特権的パートナーシップ案をきっぱりと拒否した。サッカーでも試合終了間際にルールを変えたりしないはずだ、と首相は述べた。禁止されているクルド労働者党(PKK)との対決については、多くの欧州諸国で依然クルド反乱派の偽装組織が活動しており、PKKの資金援助を行っていると批判した。

トルコ国民は「特権的パートナーシップ」という言葉を好まない。わが国はEUの規定どおりの手続きに従い正式加盟を目指しているところであり、それゆえパートナーシップ案を持ち出すのはアンフェアである。まだ加盟交渉の始まっていない分野はただちに開始する必要がある。トルコには他の加盟国と同等の権利で交渉を行うことが認められている。加盟に関するコペンハーゲン基準、すなわち法治国家、良好に機能する市場経済、およびEUの法体系の受け入れはすでに満たしており、経済的なマーストリヒト基準も達成に向かっている、とエルドアン首相は語った。

エルドアン首相はトルコがEUのみならずトルコの隣国にとっても大きな戦略的意味があると強調した。たとえばトルコはEUの第4のエネルギー輸入国であり、加えて重要なエネルギー輸送ルートにあたる、と首相は述べた。ドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟(CDU))は金曜日、エルドアン首相に対してEU加盟交渉の継続を承認したが、一方で「まだ長い道のりである」と釘を刺した。ドイツとフランスはトルコの正式加盟に反対しており、特権的パートナーシップを結ぶべきと主張している。

エルドアン首相はPKKとの戦いに関して、まずクルド労働者党の偽装組織を閉鎖し、資金源を断つことが必要だと述べた。確かにEUはPKKがテロ組織だとは認めているが、依然多くの欧州諸国には協力組織が存在し、偽名でPKKの資金援助を行っていると首相は指摘した。

エルドアン首相はPKKに対するトルコ政府の強硬路線をあらためて強調した。トルコ軍は昨年12月中旬以来アメリカの支援を受けながら、PKKの拠点と推測されるイラク北部地域にたびたび空爆を行っている。目撃者の情報によれば、この空爆で市民にも犠牲者が出ているという。

原題:Erdogan besteht auf EU-Vollmitgliedschaft der Tuerkei




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