2010年2月10日(水)15:19

議長国スペインはクロアチアとの速やかなEU加盟交渉を要求

AFP

EU議長国スペインは、クロアチアとの加盟交渉を今年中にも完了するよう強く求めた。スペインのディエゴ・ロペス・ガリードEU担当政務次官はストラスブールの欧州議会で、司法制度などいくつか「弱点」はあるが、スペインは年末までに「ロードマップ」を完了できるよう全力を尽くす、と述べた。

一方ガリード政務次官はトルコに対して、2004年からEU加盟国となっているギリシャ系のキプロス共和国との関税協定を実行に移すよう勧告し、この点で進展がなければ、「加盟交渉の先行きが危うくなる」おそれがあると警告した。トルコ政府は2005年、EUとの関税協定を新規加盟国に拡大するとの付帯議定書に調印している。しかしトルコの港湾と空港はギリシャ系のキプロス共和国に対して依然閉ざされたままである。

新任のステファン・フューレEU拡大担当委員は、トルコにおける出版と言論の自由の制限に懸念を表明した。新聞記者や政治家は自らの意見を表明したという理由だけで依然刑事罰の対象となっているのだ。全体としてトルコのEU加盟の道のりは、トルコ政府にとっても欧州連合にとっても「容易ではない」、とフューレ委員は語った。

欧州議会はトルコ政府に対して、キプロス問題の包括的解決に向けた「具体的寄与」を求めた。トルコ軍が北キプロスから撤退を開始すれば「適切な交渉環境」をつくるのに役立つだろう、と欧州議会は決議の中で求めている。北キプロスは1974年以来トルコ軍に占領されている。

一方クロアチアに対して欧州議会は、汚職と組織犯罪を精力的に撲滅し、司法制度を「徹底的に」改革するよう求めた。

原題:Spanien will schnelle Beitrittsverhandlungen mit Kroatien




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