2010年2月22日(月)18:46

スペインはトルコのEU加盟を推進する意向

マドリード(ドイツ通信社)

EU議長国スペインはトルコの欧州連合正式加盟に支持を表明した。トルコは世界の政治秩序と安定に向けた、きわめて重要なプロジェクトの一部である、とスペインは述べた。

これはEU議長を務めるスペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテーロ首相が月曜日マドリードで、トルコのレチェプ・タイップ・エルドアン首相との会談を終えて表明したもの。「私たちは以前から常にトルコの加盟に支持を表明してきた」と社会労働者党のサパテーロ首相は強調し、トルコとの加盟交渉は後戻りさせてはならないと述べた。

サパテーロ首相は、そのために6月末までのスペインの議長国任期中に教育、インフラストラクチャ、エネルギーを含む4分野の交渉が開始できるとの期待を表明した。トルコとの加盟交渉は全体で35分野(「章」)に分かれている。これまでに12分野の交渉が開始されているが、完了したのは1分野にとどまる。スペインによれば、トルコはEUから求められている改革を実行に移す意思を示したという。しかし人権、司法、男女同権の分野で改革を進める必要があり、キプロス問題の解決も図らねばならない、とスペインは釘を刺した。

「私たちはEU正式加盟を望む。それ以外の案は受け入れられない」。EUは取り決めを守らねばならない、とエルドアン首相は強調した。これより前、エルドアン首相はインタビューの中で、トルコのEU加盟問題に対するドイツとフランスの態度を批判した。「私たちに対するフランスとドイツの態度は正しくない。ゲームの途中でルールを変えているのだ」とエルドアン首相はマドリードの新聞エル・パイスに語った。首相は、EUの規定にない条件を持ち出してトルコのEU加盟を阻もうとしているとして、フランスとドイツを非難した。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相およびフランスのニコラ・サルコジ大統領との協議ではしばしば意見の一致もあったが、「私たちが背中を見せると、すぐ態度を変えてしまう」。「私たちほどEUから高いハードルを課された国はない」、とエルドアン首相は嘆いた。スペインはトルコの正式加盟を支持しているが、ドイツとフランスはトルコとEUの関係を「特権的パートナーシップ」にとどめるよう求めている。

原題:Spanien will EU-Beitritt der Tuerkei vorantreiben




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