2011年2月25日(金)22:17

サルコジ大統領はトルコEU加盟への反対を強調

AFP

フランスのニコラ・サルコジ大統領はG20 の議長として雲行きが怪しい中、トルコを訪問した。サルコジ大統領はトルコのアブドラ・ギュル大統領との会談を終えた後、あらためてトルコのEU加盟に反対する姿勢を強調した。これに対しギュル大統領は、トルコの加盟交渉を阻止せぬようフランスに求めた。

「私たちはEU加盟とトルコが受け入れようとしない『特権的パートナーシップ』との間に妥協の道を模索できる」とサルコジ大統領は語った。加盟交渉が停止しないうちに妥協を探るのが最善の策だ。「私たちは事を荒立てるべきではない。それで私たちの協力関係が阻害されるようなことがあってはならない」と大統領は述べた。

ギュル大統領は、EUは約束を守り、トルコに対して加盟プロセスを成功裡に完了するチャンスを与えねばならないと主張した。トルコはいくつかのEU加盟国で行われるトルコ加盟の賛否を問う国民投票の結果も受け入れるつもりだ。しかしそれまでに「人為的な障害」で加盟交渉が阻まれるようなことがあってはならない、とギュル大統領は釘を刺した。

すでにトルコのレチェプ・タイイップ・エルドアン首相はサルコジ大統領の到着前に、あらためてトルコのEU加盟に反対を表明したフランス大統領のインタビューについて苛立ちを示した。「私はサルコジ大統領にこの問題でたびたび警告してきた」。フランス大統領のこの問題に関する姿勢は「まったくの誤り」である、とエルドアン首相はトルコのATVテレビで語った。

加えてエルドアン首相はAFP通信との会話で、サルコジ大統領の訪問が短いことについても不満を表明した。フランス大統領はこの日の午後、数時間の滞在予定でアンカラに到着した。ギュル大統領との会談では主要20ヶ国・地域(G20)の問題、ならびにアラビア諸国における政情不安について話し合いが行われた、とサルコジ大統領は述べた。フランス大統領のトルコ訪問は1992年に社会党のフランソワ・ミッテラン元大統領が訪問して以来となる。

ドイツのアンゲラ・メルケル首相(キリスト教民主同盟CDU)と同様、サルコジ大統領もトルコのEU加盟に強く反対しており、代わりに「特権的パートナーシップ」を結ぶよう主張している。欧州委員会は2005年からトルコと加盟交渉を開始しているが、交渉は遅々として進まない。

原題:Sarkozy bekraeftigt in Tuerkei Ablehnung von EU-Beitritt




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