2013年2月6日(水)

セルビアとコソボの間で初の大統領会談

ブリュッセルでのEU協議の一環

AFP

2008年のコソボのセルビアからの分離独立宣言以来、両国の大統領が初めて会談を行った。セルビアのトミスラフ・ニコリッチ大統領とコソボのアティフェテ・ヤヒヤーガ大統領はブリュッセルでキャサリン・アシュトンEU外交上級代表の仲介のもと、1時間にわたって会談した。会見は「建設的」であったとアシュトン外交上級代表は述べたが、具体的な成果については触れなかった。

アシュトン外交上級代表は、両大統領がEUの仲介する両国の対話を今後とも支持すると約束したと述べた。同代表は「欧州連合加盟に近づくために必要な努力を継続する」よう、ニコリッチ大統領とヤヒヤーガ大統領を励ました。同代表は両大統領の会見の前、まずニコリッチ大統領、次にヤヒヤーガ大統領とそれぞれ個別に会談を行った。

ニコリッチ大統領は会談後、コソボの独立を承認しないというセルビアの立場をあらためて強調した。加えて、協議は北コソボの40,000人のセルビア系住民に包括的な自治権を与えるという条件のもとに継続されると述べた。

EUの外交官は、ニコリッチ大統領とヤヒヤーガ大統領の会見は「強い象徴的意味」を持つと述べた。

セルビアはコソボを依然セルビアの一州と見なしており、独立の承認を拒んでいる。2011年3月以降両国の代表はEUの仲介のもと、国境や税関の問題などについて交渉を行っており、2012年12月には共同の国境警備所を数ヶ所設けることで合意している。

セルビアのイヴィツァ・ダチッチ首相とコソボのハシム・サチ首相は2012年10月以降4回ブリュッセルで協議を行っており、2月22日にもブリュッセルでの会談が予定されている。両国では首相が政治的権限を持っており、大統領はドイツのように国を代表する役割にとどまる。

セルビアとコソボの関係正常化の進展は、セルビアのEU加盟交渉開始の条件のひとつとされている。コソボの現政権もEUとのさらに密接な関係を求めている。

原題:Erstmals Treffen der Staatschefs von Serbien und Ksovo
Zusammenkunft im Rahmen von EU-Gespraechen in Brussel




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