2014年2月22日(土)

アイスランドはEU加盟申請を撤回

漁業政策が加盟の障害

AFP

アイスランド政府は長年あたためてきたEU加盟の計画を当面廃案とした。グンナー・ブラギ・スヴェインソン外相は、2010年にEUに提出した加盟申請は国民投票に諮ることなく撤回されると述べた。与党進歩党と同じく反EUの連立与党独立党はこれより前、廃案に向けた法案で合意した。

これまでは最終的にEU加盟路線を転換する前に国民投票を実施する予定であった。スヴェインソン外相はラジオで、私はこの方針転換を個人的に推進するつもりだと述べた。しかしアイスランド政府とEUとの加盟交渉は2013年4月のアイスランド議会選挙以来凍結されているため、この路線転換は意外なものとは受け取られていない。

しかしながら当初両党は基本政策で、まずはEU加盟を問う国民投票を実施すると取り決めていた。世論調査ではアイスランド国民は加盟を否決する公算が高い。しかし多くの国民は国民投票を待ち望んでいた。独立党のラグンハイドル・リカルツドッティル議員団長は、国民投票の見送りを遺憾に思うと述べ、「別の結論が望ましかった」とネット上のVisir.isで述べた。

アイスランドはすでに旅券審査のいらないシェンゲン圏の一部であり、欧州経済圏に属しているために自由な商品流通の恩恵も受けている。しかし捕鯨国として漁業政策では、動物保護・環境保護の観点から譲歩を求めるEUと厳しく対立している。EU加盟を支持するアイスランド国民は、中期的にユーロを導入することによって小国の経済的安定を図れるなどと主張している。

Island will doch nicht der EU beitreten
Streit um Fischereipolitik Hindernis




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