2016年2月15日(月)22:08

トゥスクEU常任議長はイギリスのEU脱退はEUの分裂崩壊を招くと警告

AFP

欧州連合のドナルド・トゥスク常任議長は、万一イギリスが脱退すれば欧州連合は分裂崩壊すると警告した。リスクは「現実的」だ。「決定的な瞬間を迎えている」。「自らの論拠ではなくむしろ他者の論拠に耳を傾ける時に来ている」とトゥスク常任議長は続けた。

「一度崩壊すればもはや修復は不可能だ」。EUの将来がかかっているのだ。だが自由な特権や基本的価値についての妥協はない」とトゥスク常任議長は警鐘を鳴らした。目下トゥスク常任議長は木曜日と金曜日のEU首脳会議を控え、「ブレグジット(英国の脱退)」を回避すべくEU各国政府を歴訪しているところである。

英国のデイヴィッド・キャメロン首相は現在、EUとの交渉で得た英国の脱退回避策への支持を国民に訴えている。キャメロン首相はおそらくは今年中にも国民投票を実施して、英国のEU残留を問う意向と見られている。

トゥスク常任議長の提案は、英国政府に対して、英国で働き税を納めるEU市民に対する社会保障の制限を認める内容である。また非ユーロ加盟国の権利を守りながら、一方でユーロ圏の「重要な決定」が遅延されたり阻止されたりしない「メカニズム」を創設することも盛り込んでいる。

ルーマニアのクラウス・ヨハニス大統領はEU域内の「自由移動の尊重」を強調し、あらためて英国内のルーマニア人労働者に対する「差別なしの扱い」を求めた。

フランス政府は英国のEU脱退が回避されるよう合意を望んでいるが、「経済の舵取りに関してなど詰めの作業」がまだ残っている、と今晩オランド大統領の周辺筋はパリで大統領とキャメロン首相との会談終了後に伝えた。

原題:Tusk warnt vor Auseinanderbrechen der EU im Falle des "Brexit"




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